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2010-10-21
夢の競演 「にーびち余興」王 うるまで決定戦道極めた?
14団体出場 「MURU石川」に栄冠

余興王に選ばれたMURU石川の「7色のシークヮーサー」
一糸乱れぬ演技と真剣な表情
17日、うるま市具志川総合運動公園
伝統芸能やチビッコのダンス。体を張った、いわゆる「色物」に至るまで
何でもありのバリエーションで沖縄の結婚披露宴に花を添える余興。
そのチャンピオンを決める「にーびち余興王決定戦」が17日、
うるま市で催された。
腕に覚えのある、市内の14団体が出場。
体当たり演技や綿密に計算されたパフォーマンスの数々は
観客の目をとらえて放さなかった。
このイベントは同日、うるま市具志川総合運動公園で開かれた
「第5回うるま祭り」の一環。
初の企画に同市経済部商工観光課・観光物産係長の浜端良光さんは
「にーびち余興が一つのステージに集まったらどうなるんだろう、
という仲間同士のおしゃべりからスタートした」と説明する。
「脱いじゃダメ」など、決して下品にならない条件で参加者を募ったところ
お母さん方のフォークダンスやフラメンコサークル、
運動会デビューを果たしたばかりの小学生らによる「チョンダラー」チーム。
缶ビール片手に「あねカンパーイ」の酔っぱらい風まで
多彩な顔ぶれが集まった。

コンテストは審査員の評価はもちろん、会場の盛り上がりが重要ポイントになる司会を務めたタレントの「ひーぷー」こと真栄平仁さんも
「中には笑えるものもあるが、何より一生懸命やっていることがいい」と
出場チームをねぎらう。
2位に相当する「余興大臣」に選ばれたうるま市消防チームはこの日
同僚の披露宴出席後に出場。
現役の隊員5人による「スタンド・バイ・ミー」やゴスペラーズの
ハーモニーに、司会のひーぷーさんも「訓練しないで歌の練習ばかり
やってるんじゃないの」とツッコミを入れた。
メンバーの金城伸也さん(42)は「交代制勤務の合間をぬって練習した。
きれいな声を出すために、ステージの前に酒は飲みません」と
〝プロ意識〟を見せる。夜勤シフトのため、発表後は足早に会場を後にした。
優勝したのは黒タイツ、赤い手袋姿の人体パフォーマンス「MURU石川」
による「7色のシークヮーサー」。
「肝高の阿麻和利」のテーマに乗って息の合ったパントマイムを披露。
体を弦楽器に見立てるなど、想定外の動きで観客の目をくぎ付けにした。
メンバーは石川高校の同級生でキャリアは10年以上。
「大人から子どもまで幅広く親しめる内容を選んだ」と話す
平良剛史さん(30)。
レパートリーは10種類以上。年間10件以上の結婚披露宴出場を誇り
「まったく知らない人に呼ばれることもある」ほどだという。
■ ■ ■
どの参加チームも思い入れたっぷり。味の濃い余興が繰り広げられた
決定戦は、「チャンプルー」を象徴する沖縄の結婚式に敬意を表する
趣旨も込められている。噛(か)むほど味が出るにーびち余興は、
大事な沖縄文化なのかもしれない。
文・天久仁 写真・勝浦大輔
練習 深夜までも
沖縄のにーびち余興は、かぎやで風や空手演武などの正統派、
海パンや黄色いヘルメットなどの「色物」派に大別される。
仕事を終えた後の練習は、披露宴が近づくと深夜に及ぶことも。
本番では酔っぱらった招待客を舞台に振り向かせつつ、
緊張した新郎新婦をニヤリとさせる緩和剤の役割もあり。
節度をわきまえながら、さらなるグレードアップを期待したい。
(沖縄タイムス紙面より)

余興王に選ばれたMURU石川の「7色のシークヮーサー」
一糸乱れぬ演技と真剣な表情
17日、うるま市具志川総合運動公園
伝統芸能やチビッコのダンス。体を張った、いわゆる「色物」に至るまで
何でもありのバリエーションで沖縄の結婚披露宴に花を添える余興。
そのチャンピオンを決める「にーびち余興王決定戦」が17日、
うるま市で催された。
腕に覚えのある、市内の14団体が出場。
体当たり演技や綿密に計算されたパフォーマンスの数々は
観客の目をとらえて放さなかった。
このイベントは同日、うるま市具志川総合運動公園で開かれた
「第5回うるま祭り」の一環。
初の企画に同市経済部商工観光課・観光物産係長の浜端良光さんは
「にーびち余興が一つのステージに集まったらどうなるんだろう、
という仲間同士のおしゃべりからスタートした」と説明する。
「脱いじゃダメ」など、決して下品にならない条件で参加者を募ったところ
お母さん方のフォークダンスやフラメンコサークル、
運動会デビューを果たしたばかりの小学生らによる「チョンダラー」チーム。
缶ビール片手に「あねカンパーイ」の酔っぱらい風まで
多彩な顔ぶれが集まった。

コンテストは審査員の評価はもちろん、会場の盛り上がりが重要ポイントになる司会を務めたタレントの「ひーぷー」こと真栄平仁さんも
「中には笑えるものもあるが、何より一生懸命やっていることがいい」と
出場チームをねぎらう。
2位に相当する「余興大臣」に選ばれたうるま市消防チームはこの日
同僚の披露宴出席後に出場。
現役の隊員5人による「スタンド・バイ・ミー」やゴスペラーズの
ハーモニーに、司会のひーぷーさんも「訓練しないで歌の練習ばかり
やってるんじゃないの」とツッコミを入れた。
メンバーの金城伸也さん(42)は「交代制勤務の合間をぬって練習した。
きれいな声を出すために、ステージの前に酒は飲みません」と
〝プロ意識〟を見せる。夜勤シフトのため、発表後は足早に会場を後にした。
優勝したのは黒タイツ、赤い手袋姿の人体パフォーマンス「MURU石川」
による「7色のシークヮーサー」。
「肝高の阿麻和利」のテーマに乗って息の合ったパントマイムを披露。
体を弦楽器に見立てるなど、想定外の動きで観客の目をくぎ付けにした。
メンバーは石川高校の同級生でキャリアは10年以上。
「大人から子どもまで幅広く親しめる内容を選んだ」と話す
平良剛史さん(30)。
レパートリーは10種類以上。年間10件以上の結婚披露宴出場を誇り
「まったく知らない人に呼ばれることもある」ほどだという。
■ ■ ■
どの参加チームも思い入れたっぷり。味の濃い余興が繰り広げられた
決定戦は、「チャンプルー」を象徴する沖縄の結婚式に敬意を表する
趣旨も込められている。噛(か)むほど味が出るにーびち余興は、
大事な沖縄文化なのかもしれない。
文・天久仁 写真・勝浦大輔
練習 深夜までも
沖縄のにーびち余興は、かぎやで風や空手演武などの正統派、
海パンや黄色いヘルメットなどの「色物」派に大別される。
仕事を終えた後の練習は、披露宴が近づくと深夜に及ぶことも。
本番では酔っぱらった招待客を舞台に振り向かせつつ、
緊張した新郎新婦をニヤリとさせる緩和剤の役割もあり。
節度をわきまえながら、さらなるグレードアップを期待したい。
(沖縄タイムス紙面より)
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