伝統継承　知念・３区でヌーバレー

舞台いっぱいに、華やかな胡蝶の舞を踊る青年会メンバー＝南城市知念・知名区

[手足の動きなど息の合った「谷茶前」を夫婦で躍る青年たち＝南城市知念・安座真区

思いを込め、組踊「鏡の割」を披露する子どもたち
＝南城市知念・久手堅区

旧盆ウークイの翌日の１５日夜、南城市知念の知名、
久手堅、安座真の３区では、芸能を通して無縁仏を
供養し、地域の繁栄と五穀豊穣（ほうじょう）を祈る行事
「ヌーバレー」が行われた。今年は、地域を盛り上げようと
若者が活躍する姿が各区で見られ、伝統を継承する
若い力に大きな拍手が送られた。

安座真区では、たいまつを持って踊る「谷茶前」が特徴。
今年は２０年ぶりに２０代の若者が出演。３組６人の
夫婦が仲むつまじく生きる様子を演じた。金城彦史さん
（２５）、礼夏さん（２０）夫妻は「昔から見てきた芸能。
伝統を継承できうれしい」と笑顔を見せた。

知名区では、区民２００人余が参加し、計３２演目を披露。
小中学生や青年会、保存会を中心に区で伝わる多彩な
芸能で盛り上がった。６年連続でトリの「仲里節」を踊った
新垣史織さん（２１）は「下の世代にも伝えたい」と意欲。

久手堅区では子どもエイサーで華やかに幕開け。
２００９年から若者が演じる組踊「鏡の割」が始まると
会場は水を打ったように静まりかえった。初めて長老役を
演じた平山元さん（２７）は「ようやくシマの一員になれた
気がする」と誇らしげの様子だった。


　　沖縄タイムス