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2013-11-02



尚巴志もこんな朝を見たのでしょうか

   
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     あがい太陽に照らされて 琉球の東海道を俯瞰
     中城 勝連までも一望し 気分は尚巴志

     場天御嶽を目指した朝 ふと 新里ビラを登ってみようと思い立ち
     もちろんバスで バス停ひとつ 乗り過ごし
     
     ちょっとすーみー ちょっと寄り道
     あと少し もうちょっと ちょっとだけよ もうどうにも止まらない

     この道がどこへ至るのか それさえも
     もうどうでもよくなって

     知念半島が近づいて 太陽ますます眩しくて
     たぶん 東へ向かってる

     場天御嶽はますます遠く
     最終目的地だった佐敷のグスクは 眼下遥かに





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     11月3日は「尚巴志ハーフマラソン」ですね

     新里ビラを登りきると この道が待っています
     ちばりよ~


-2013/10/19 沖縄のみち自転車道(南城市 佐敷新里~佐敷佐敷)-



2013-09-16

上を向いて学ぼう

   
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-2012/11/8 金武町-

 
     世界をよく見よう まだまだ 知らないことばかり


     うちなー風景 セメント瓦と赤瓦を 見間違い思い違い
     なんてことをしていたやもしれぬ 今日この頃


     糸満与座の漆喰シーサーさんの生い立ちにも かかわる話


 


2011-01-25

民俗学と農学と ちょっと平和学

   
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   前回のつづき、伊江島の米海兵隊訓練場のゲート前なのであるが、

   「この地域内で地域内の活動状況を撮影したりメモをとつたり、写生したり、
    あるいは見取図を描いたりすることは禁じられています。
    無断で前記の行為をなしたる場合は没収することになつています」

   などという、なかなか神経質な賃借権者氏(自称・司令官)の看板を目にするにつけ、
   カメラの没収だの、拘束だのといった面倒ごとは、その夜の宿での楽しい夕べに水を差すし、
   そんなことがあったとバレると、とぅじから沖縄渡航を禁止されるおそれもあるので、
   ここは穏便に退散することにした。

   しかし、前記の文言を一言一句間違えずに記憶しているということは、
   撮影だか、メモだか、写生だか、何らかの形で記録を持ち帰ったりもしたのだろう。


   それはそうと、フェンスに沿うように広がる畑、いや、それでは本末転倒か、
   島の西端に向かって、フェンスに遮られる手前まで広がる畑に、興味深いものを見つけた。

   何かの枯れ枝のようなものが、ほぼ等間隔に、畑の端に挿し込まれている。





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   サン、ゲーン。

   沖縄を歩いていると、植物を利用した、非常にエコロジカルでエコノミーな、
   魔除け、あるいは、お守りを見かける。

   ウージ畑を歩いていると、その葉先が重ねられ、結ばれていたりすることもある。
   民家の庭のクバの葉が、かなり強引に結わえられていたりもする。
   門扉に、水道管に、やちむんシーサーに、草や枝の束。

   そんな経験、もしくは、沖縄民俗観から、この枯れ枝にもきっと、
   何かの謂れがあるに違いないと、にわか民俗学者は仮説を立てる。

   なにしろ、目の前には、現世に跋扈する強大なマジムン、ヤナムンがいるのだから。
   にわか民俗学者は、畑とフェンスとを交互に見やる。

   畑を守っている?




   その夜。
   かなり酒が進んだ席で、ほろ酔い民俗学者はふと、この枯れ枝のことを思い出し、
   昼間のフィールドワークを補完すべく、島の若者へインタビューを試みる。

    「ああ、あれですか。ただの目印じゃないですか。この畝まで植えつけが済んだっていう」

   にわか民俗学者の仮説は、農学の前に儚く瓦解したか。


   いや、しかし。
   あれだけ整った畝立てをされる農家の方が、そんな目印を必要とするのだろうか。

   そもそも、十月半ばのあの圃場に植わっていたのは何だったのだろう。
   見た感じは、島の特産のらっきょうのようにも見えるが。
   球根状のものを定植するのか、あるいは、新芽が発芽した状態で定植するのか。

   とにもかくにも、こんな造形美さえも備えた枯れ枝を、
   わざわざ何本も、畝の外れに挿しておく必要はあるのだろうか。


   島の若者よ。
   たしか、貴君は農業青年ではなかったと記憶しているのだが、
   酔いから醒めたにわか民俗学者は、
   やはり、あの枯れ枝には、何らかの力が、あるいは、土を耕す人の願いや祈りが、
   込められているやに思ってしまうのだが。


   らっきょうの旬の頃、また、おじゃますることになりそうです。






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  見渡す限りの食の野。フェンスの中のモクマオウが植えられたのはいつの日か





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  ハイサイ、二度目の登場。その節はどうも。はじかさーの中の最接近


-2010.10.15 伊江島-



2010-10-05

擬態と呼ぶには、あまりにも可憐にして華麗な緑 (やしが、クーバー)

     
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     昨日 車の中で見かけたのだが
     外に出してやる前に行方不明になってしまったので
     どうしたものかと 気になっていた

     心が通じたのか 今日 運転席の目の前にいてくれた
     光の中で じっと息を潜めていた




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     人間の指先では 居丈高にすぎるであろうと思い
     フロントにいつも置いてある レモングラスで作った「サン」などを差し出すのだが

     夏の日差しを浴びて すっかり小麦色になった「サン」では
     その薄緑色の肢体を擬態することはできない とでも言いたげに




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     西からの照明がなければ 目にも見えないであろう
     か細くも たしかな糸を伸ばしては
     ゆらりゆらりと しなやかに舞うさまは
     透きとおる肢体で 光に擬態しようとしているかのようだった


     
     指先から窓のそと
     秋色の緑の中へ 降りていったのか 風に乗ったのか






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     この時、車の中にあった緑色のものといえば・・・
     人間の指先の比ではない。

     例年、秋の訪れとともに品薄(または、我が家にとって高値)になるゴーヤーなのだが、               
     猛暑のあおりか、この時期になって、この夏、最大(最ワタブー)なものに出会った。
     福岡より西北西に位置する、佐賀県は唐津の産。
     海に面した土地から来たのか、山間の土地から来たのか。

     しかし、そもそも、この堂々たるワタブーぶりよ、
     普段、福岡で出回る、南九州各県産の、ゴーヤーともレイシーとも呼ばれる、
     所謂「苦瓜」(沖縄で食べることのできるゴーヤーとは品種が異なる)ではなく、
     もしや、沖縄産ゴーヤーと同じ品種なのではなかろうか。      

     明日、ゴーヤー・チャンプルーを作って、その味を確かめてみようと思う。


     さらに、お隣の「シカク豆」。
     これは間違いなく、「うりずん」。
     驚いた。近所のスーパーでは初めて見かけた。
     同じく、唐津産。


     どなたか、沖縄好きな生産者の方がおられるのだろうかなどと、
     沖縄好き目線から勝手に想像したくなる。
     こういう産地と仲良くなりたい。応援したい。
     青パパヤーや、フーチバーなども、作ってはもらえないだろうか。
 
  
    

2009-08-01

Someone to Watch Over Me


○ 一般に通用している邦訳 : 「誰かが私を見つめている」
○ 古波蔵的我流ウチナー訳 : 「たーがな 我姿(わしがた) すーみーそーん」


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    女の子は あまはい くまはい
    白いボールを 追いかけて


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    ベランダの 男の子の視線も あまはい くまはい
    女の子の姿を 追いかけて

     Watch Over Her ....
 
     2009年 夏が来た


 おじさんにも分かるぞ おじさんにもそんな頃があったぞ
 まったく 男ってやつは・・・ 

 繊細で 意気地なしで じれったくて 傷つくことに臆病で
 そのくせ 少女マンガ家なんぞの想像力をはるかに凌駕した
 甘美なロマンチストで ナルシスティックな夢想家で 行動できない自信家で

 たくさんの後悔と たくさんの自己嫌悪と たくさんの溜め息と
 言葉にできず星屑になった 数え切れない思慕を胸に秘め
  ♪ 好きなら 好きと Say Again 言えば よかった (『恋しくて』/BEGIN)

 それでも ある時 男は 立ち上がる
 夢を叶えるために 夢から覚めて 男になる
 男の気持ちをぶつける! ・・・・・わけさぁ



  いぇー ワラバー わかるか?

  ・・・あがっ! わからんばぁ?
  ・・・片想いもな?
  ・・・意味くじわからんて?

  あいえな~! ただ 一緒に遊びたいだけ?



 あいっ? おじさんね?
 おじさんは・・・ お酒の力を借りて 男になったばぁよ!
 ・・・未成年だったやしが
 どぅーかってぃーやっさーっ! (オレの勝手だろっ!)



話題を変えましょう。


糸満漁港に面したこのお店に、昨春、初めての糸満滞在中、私は毎日、いや、毎晩、通いました。
携帯電話を持たない私の連絡手段は、もっぱら公衆電話です。
宿から最も近いこのお店の公衆電話から、一日の終わりに、家族へ定時連絡をしていました。

人通りのほとんど絶えた夜10時を過ぎても、お店の入口は開け放たれていました。
照明の消えた店内をほのかに照らしていたのは、お店の奥の居間の、慎ましやかな、生活の灯り。

居間には、おじぃが一人。店に背中を向けて。

「○○商店」というような看板も出していないこのお店、「共同売店」のようなお店なのでしょうか。



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   糸満市「居酒屋まんた」さん。一緒に飲んだどぅしぐゎーも、途中で記憶が飛んだとのこと
  今年の春に再会した時、お互いに、「何を話したか覚えてないから、また、初めまして・・・だな」


さて、糸満滞在最後の日の朝、私は、漁港に停泊している漁船が揺れに揺れている中、
自分自身も揺れながら、このお店に辿り着きました。
海も、空も、地面も、見慣れた街並みも、すべてが揺れていました。

前夜、出会ったばかりのどぅしぐゎーと、二人でボトルを空けた「夢航海」。
見事・・・、沖縄初の二日酔いの朝でした。


宿の自動販売機で、野菜や果実系の缶ジュースを立て続けにがぶ飲みしたものの、
その程度の量ではとても復活できないことは、長年の飲酒の経験から分かりました。
ゆえに、2ℓペットボトルのうっちん茶を求めて、朝から、このお店を訪れたのでした。

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寝る前に飲んでおけば、まだ、よかったのだが。それができないほどに酔ったからこそ、二日酔い



毎朝、まちぐゎーへ直行していた時には気がつかなかったのですが、
その朝、店頭のスチール台の上には、二、三丁のアチコーコー島豆腐とおからの袋が置かれてあり、
お母さんがお二人、店番といった風情で立っておられました。

お母さんのお顔まで揺れている体調にもかかわらず、私はついつい、
うっちん茶や野菜ジュースを飲みながら、しばしのゆんたくを楽しませていただきました。

やがて、何の話題からか、お二人の口からこんな言葉が。

 「あら~、あなた、夜中にひとりで、港を歩いたの?海のおばけが呼びに来るよ~」

 「お酒を飲んでる人は、特に呼ばれやすいさぁ~」


朝っぱらから、なかなか、スピリチュアルなゆんたく・・・。
しかし、スピリチュアルな空気が濃密な沖縄で、お母さんが真顔で語られるお話には、
世俗的な怪談話とは一線を画すリアリティがあります。

ふと、昨夜、私が真夜中にひとりで港を歩いたこと、しかも、酩酊状態で、
さらに、あろうことか、港に停泊する漁船や夜景を撮るつもりだったのか、
漆黒の闇に包まれた海に向けてシャッターを押したことが、夢うつつの記憶の淵から蘇ってきました。

少ししかんだ気分で、その場で、前夜の画像を開いてみました。



 ・・・・ちょっと気になる箇所を拡大してみたりしつつ、

 ・・・・何度も目をこすり、これはきっと、腫れぼったい目のせいだと呟きながらも、その場で2枚、

 ・・・・見なかったことにして、・・・・消去しました。

 ・・・・と同時に、急に立ちくらみがして、思わず私は店先に座り込んでしまいました。



まあ、これはたぶん、重度の二日酔いによる体の変調だったのでしょう。たぶん。いや、きっと。
 Someone to Watch Over Me ? ...... No ! No ! No ! Nobody was there !


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宿に戻って少し休もうと、お母さんたちに辞去の挨拶をして、歩きだしたところ、
えっ?・・・お二人もそれぞれ、別々の方向に、島豆腐片手に歩き始めたのでした。

ちなみに、うっちん茶や野菜ジュースの代金を、私はお母さんに手渡し、
お母さんはそれを、店の奥のレジに、当たり前のように収納されていたのですが。

それなのに、お二人の姿は、どんどん遠ざかっていきます。
お店の方じゃなかった? もしかして、お客さんだった?


まあ、糸満のまちぐゎーに何日も通っていた中で、さりげない助け合いの光景 ―――
他のお店の店番やお客さんの応対も、当たり前のように、お互いさまという感じでなされているのを、
日々、目にしていたので、このお店での出来事にもそれほど驚きはしなかったのですが。


それでも、このお店の経営者は一体だれなのだろうかと、もう一度戻って、中の様子を覗いてみました。


オリオンビールやポーク缶や日用生活雑貨の詰まれた棚の奥の居間に、
おじぃが一人、店に背中を向けて、座っておられました。
その朝も。

私が毎晩、電話をしていた時と同じように。

 ・・・・・2008年3月の思い出。




再び2009年。6月28日。
白銀堂から糸満漁港に出て、すべてが懐かしい海沿いの風景の中を歩いているうちに、
気がつくと、このお店の前にいました。

「おじぃは、お元気かな」
立ち止まった私の前を、つむじ風のように、女の子が走り去っていきました。

「おじぃは、一人じゃないね」
ベランダのワラバーよ、大きくなったら、おじぃと飲もうね。恋を肴に。
 Please Watch Over Your Grand Father Tenderly.


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「酒飲みは海のおばけに呼ばれる」伝説は、酔って海に落ちそうな人への警句だと思う。きっと・・・


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