«Prev || 1 || Next»

2013-12-20



花 ~ うまんちゅぬ肝心に花を そして・・・

    
null

null

null

null

null

null

    その場の空気や 時間の流れに調和してくると
    光に呼ばれたり 光が照らすところの世界が見えてきたりします
    ときに 蝶や鳥に誘われて 花々の饗宴に気づいたりします



     「見えていない」 ということは
     「世界を失っている」 に等しい。

        『日本浄土』 藤原新也 (東京書籍)



    グスクは城郭であるかのように見えて また
    森羅万象と交わる 祈りの空間でもあり
    石積には花が よく似合い 
   
    俯瞰するその目でまた 足もとに目を凝らす

    いろんなものが 見えてきて





null

ウコール(御香炉)の前にバッタがいたり





null

    飛石のようにいくつも敷きつめられている ニービ(砂岩)の中の
    どうしてこのひとつだけが こんなに蜂の巣状なのかと思ったり





null

    フテンマから 浦添グスクの方角に離陸して
    首里石嶺 幸地 西原 中城へと旋回するのか
    C-130のタッチアンドゴーの飛行ルートと同じやしと
    苦々しく思ったり



-2012/11/10 大里グスク(南城市 大里大里)-

   
     

2011-01-28

そして 雲は流れ

  
null

じっと 空を見つめ 雲を見つめ 地上のことに 目を移し





null

また見つめる 空の青と 雲の白 また見つめる 石積みと 芽吹くいのち





null

      そんなことをくりかえしていると 写真の中であるというのに
      ふとした瞬間 雲が流れているかのように 雲だけが動き始めるように
      見えることがあります

      それは 実際に目にした空の記憶が 五感を吹き抜ける風とともに蘇える
      心地よい錯視であったりもします 

-2010. 6.29 首里城(那覇市)-







null

空が高く 広く 感じるということは それだけ 空に近い場所から降り立ったということか
    

-2010. 6.29 ゆいレール安里駅より(那覇市)-



2011-01-26

風の流れ 時の流れ

   
null

首里城の上に立ち昇るのは 夏の始まりの雲である 疑いもない






null

    「遺構の調査か、何かですか」
    「これが戦時中のトーチカだと伺って、見ておこうと思いまして」
    「暑い中、ご苦労ですな」


   汗を流しながら、路傍のコンクリートの塊の周囲を巡り、
   ときに地面にひざまずき、カメラを構え、小さな穴が穿たれた角度を推し測り、
   そして、草生す地面との境目に開いた穴に手をかざす。

   そんな様子を、気にも留めない人、一瞥しただけで通り過ぎる人、
   不思議そうに眺めるワラバー、除草作業のなかゆくいの声。


   そんな、トーチカの前ですれ違いつづける時間に背を向けて、
   目の前で、まったく別の時間を過ごしておられたおじさん。


   私が所期の目的を果たし、立ち上がったところ、
   おじさんも、何かの用事を思い出したかのように、こちらへと歩み寄って来られる。
   目礼から会話が始まる。


    「首里城に旧日本軍の司令部壕があったことはご存知ですかな」
    「はい、これから、円鑑池の方にも回ってみようと思います」
    「地下には壕が張り巡らされているはずなのですが、調査はまだ、ほとんどされていない」
    「このトーチカからも、風というか、かすかに、冷たい空気が流れ出ていますね」
    「ほお・・・」
    「おそらく、地下の壕、どこかの壕口と、つながっているのかと」
    「それは知らなかった。ずっと、このトーチカを見てきたのですが」
    「ずっと、・・・ですか」
    「壕の中の空気、風の通り道・・・。そうでしたか。周りの景色もすっかり変わったというのに」


   二人で、あらためて、穴に手をかざす。
   夏の暑気の中へ、時間の止まった暗闇の中から、
   冷たい空気が、出口を求めるかのように、たゆたうように、静かに流れ出てくる。

   手のひらに感じるその流れは、途切れることがない。
   時代の区切りを拒絶するかのように。





null

横の弾痕は ほぼ水平方向に穿たれている






null

首里城の上に ある夏 硝煙が立ち昇った歴史がある 疑いもなく



-2010. 6.29 首里城公園(那覇市)-



2011-01-03

見通し明るく光あり

   
null

    昨日、太宰府天満宮の話題の中で名前が出ましたので、
    沖縄旅日記の第一弾は、昨年の夏、汗だらだらでディープに見学しました首里城です。

    首里城の・・・、あれ?
    首里城の・・・、うり、だー、あの・・・、漏刻・・・?
    「漏刻門」だ~るはず。

    櫓の上の抜けるように青い空、
    門の向こうに見渡せる風景、
    今年も見通しは明るい!・・・ということで。


    いや、それにしても、ばっぺーてたら、ちゃーすがや?

  
    新年早々の言い訳でありますが、
    この写真を撮る四日前、「目からウロコの首里城探検ツアー」に参加、というか、
    マン・ツー・マン&オーダー・メイドのガイドをしていただき、
    首里城の過去から現在に隠された、あんなこと、こんなことについて、
    文字どおり、目からウロコの体験をしました。
 
    ただ、そのお話があまりの興味深く、面白く、
    もはや、写真を撮るどころではないほどに引き込まれてしまいました。
    説明を受けた内容も、「まじですか~!?」というエピソードから優先的に記憶し、
    ひとつひとつの門の名前などは、それらの記憶を頼りに、
    後から調べれば思い出せるだろう、ということにして、
    とにかく目の前のことに夢中になりながら、城内を歩き回ったのでした。
    ちなみに私、方向音痴です。


    そして、この写真を撮った日。
    実は午後の便で那覇空港を経つ日だったのですが、
    首里行きの始発のゆいレールに乗って、早朝から首里城を訪れ、
    「目からウロコ」体験の記憶を辿りながら、おさらいをしながら、
    記憶に留めたい場所や目を奪われた場所をカメラに収めて回りました。
    真夏の太陽が高く上るにつれ、昨夜の酒が混じった汗が滝のように流れます。
    その流れる汗の量で、時間が分かったような。

    というわけで、・・・というわけでもないのですが、
    やはり、水槽から漏れる水の量で時間を計ったといわれている「漏刻門」だったと思います。


    いや、でも、やっぱり、新年早々ばっぺーてたら、ちゃーすがや?
    反対側からも撮っておくべきでした。

    万一、間違っていたら、ご指摘いただければ幸いです。
    もしくは、こっそり、手直ししているかもしれません。


    そんなわけで、見どころ満載、新発見盛りだくさんの首里城ツアーのほか、
    「目からウロコ!」の琉球・沖縄の歴史探検ツアーにつきましては、
    クボウグランデ(FECオフィス文化事業部)を肝心よりオススメします。
    詳しくは、本ページ右枠で点滅しているバナーからどうぞ。

   
-2010. 6.29 首里城(那覇市)-



2010-10-10

旅支度の夜は静かに更けゆく

     
     昨日は福岡で、金城実さんのお話を間近に聞くことができた。

     昨年の春、読谷村のアトリエで、泡盛「忠孝」が溢れるように注がれたグラスの向こうで、
     自由奔放、豪放磊落な中に、繊細な昔語りを織り交ぜておられた氏とも違い、
     また、その後に見た映画、『ゆんたんざ沖縄』、『チビチリガマから日本国を問う!』
     (いずれも西山正啓監督作品)に見られる、二十余年を隔てた二人の氏の面影とも違う。

     ご経歴を知った上での感想だが、今日の金城実さんは、
     以前、教壇に立たれていた時分の姿に最も近かったのではないか。    
     
     そんなことを思いながら、深く噛み砕いて発せられた、いくつもの言葉を受け止めた。

     そして、隙あらば、早々に質疑を切り上げ、
     手にしたバイオレットの煙をくゆらせるべく、別室に移ろうとされる姿に、微笑む。
     あるいは、その後に控える「交流会」なる酒宴へと、心は移ろっておられたのだろうか。



     何もなければ、私もその「交流会」の末席に加えていただきたかった。
     酒の勢いで、議論のための議論、大言壮語を重ねる凡夫と違い、
     実さんは、酒が入るほどに感性が研ぎ澄まされ、その弁舌は理路整然となる。
     ・・・のだと、酒飲みの直感で、私はそう思う。
     ・・・実さんご自身も、そうおっっしゃておられた。

     そういう場にぜひとも加わって飲み語らいたく、
     そして、昨年の春以降の私の沖縄体験を、見つめ直す絶好の機会でもあったのだが。

     さらに、日付け変わって今日には、知花昌一さんも合流される予定になっている。
     その会合にも出席できない。
     ますますもって、惜しい機会を逃したことになる。

     後ろ髪を引かれる想いで、家路につく。



     しかし、ものは考えようで、またいつの日か、こちらから読谷村を訪れればよい。



     このところの沖縄行きはといえば、半分近くが新たな出会いと未知の場所への旅路、
     残りの半分は、再会と再訪の旅路になっている。
     今回の旅程に読谷村は入っていないが、
     本部港へと向かうフェリーの上から、前回と同じように、残波岬を遠望することになるだろう。




null



     というわけで、今日から、また、沖縄へ向かう。
     現在も旅支度中。

     間もなく夜が明けて、第一日目が始まる。
     昼頃には那覇空港に到着しているはずである。
     このまま徹夜になるのだろうかと思いながら、結局、キーボードを打っている。
     今夜のメインイベントまでは、飛行機やバスに揺られているだけの一日なので、
     まあ、ニーブイカーブイで。


     今回は、これまでになく、計画を詰めず、ゆるい旅をする計画だった。
     動くとしても、勝手知ったる場所、バスの路線を調べる必要もない。
     場合によっては、一日や二日、何も計画を入れずに、
     ただ、気の向くままに散歩するなんていうのもいいか、などと思っていた。

     しかし、再会と再訪への想いが、徐々に、徐々に、昂ぶっていく。
     いつしか旅程は、勝手知ったる場所と、懐かしいお顔との再会で充たされる。

     そういう方々へ持参する写真やら、ちょっとしたお土産の準備で、楽しい夜が更ける。
     これまでの旅で、時間の都合で訪問をパスした場所の地図を、
     古いファイルから引っ張り出したりもする。
     一日に数本しか便のないバス路線のダイヤ改正を知り、あわててメモを取る。
     (もはや、エクセル形式にしてプリントアウト、なんていう暇はない)




     null


     幸い、うるま市勝連の天気は良さそうだ。
     昨日、一昨日の公演も、予定どおり催行されたようでよかった。
     
     今夜、勝連城址で、『肝高の阿麻和利』かっちん城公演。
     今年の一月に、同公演を福岡で見て、
     その直後の二月には勝連城址を訪れた。
     目の覚めるような、「うりひゃ~」と叫びたくなるような、いわし雲に彩られた朝だった。

     ここもまた、再会と再訪。

     いつかはこの場所で、グスクを舞台にした公演を見てみたいという願いが、
     今夜、叶う。


     二月に撮った写真にメッセージを添えて、
     オリジナルのTシャツを作ってみた。
     もちろん、今日、かっちん城へ着て行く。

     腹回りの石垣がたっぷんたっぷんと揺れないように、
     いわし雲が汗のカタブイを降らせないように、
     時間に余裕を持って、懐かしい景色を楽しみながら、
     のんびりと、バス停からの道を歩こうと思う。



     そして、これまでお世話になった皆さま、
     またまた、このたびも、お世話になります。



«Prev || 1 || Next»