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2011-01-12



I Wish 海に国境はなし

   
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     巨大な艦艇やら輸送艦やらが寄港する
     巨大な桟橋の隣の入り江などという場所だから
     巨大な軍事力を世界に展開するお国の
     巨大な基地で働く軍人さんや軍属さん そのご家族やご友人だと思い込んでしまうのだが


     それは 巨大な桟橋を見に来た旅人の思い込みであって


     釣り人のいる磯やら 海辺の火力発電所やら
     桟橋に連なる「立ち入り禁止」の金網やら といった
     美しい南の島にある 様々な情景が織り込まれた
     ただただ自然が美しいというだけではない
     そんな海がお好きな 海の向こうからのお客人 だったりするのかもしれない


     この瞬間の この静かな入り江に 国境を想わせるものはない



     天願という名の土地
     天に願うというのが由来なのか
     何を願うのか
     
     ...What thing do you wish?

-2010.10.11 うるま市 天願-



2010-10-10

旅支度の夜は静かに更けゆく

     
     昨日は福岡で、金城実さんのお話を間近に聞くことができた。

     昨年の春、読谷村のアトリエで、泡盛「忠孝」が溢れるように注がれたグラスの向こうで、
     自由奔放、豪放磊落な中に、繊細な昔語りを織り交ぜておられた氏とも違い、
     また、その後に見た映画、『ゆんたんざ沖縄』、『チビチリガマから日本国を問う!』
     (いずれも西山正啓監督作品)に見られる、二十余年を隔てた二人の氏の面影とも違う。

     ご経歴を知った上での感想だが、今日の金城実さんは、
     以前、教壇に立たれていた時分の姿に最も近かったのではないか。    
     
     そんなことを思いながら、深く噛み砕いて発せられた、いくつもの言葉を受け止めた。

     そして、隙あらば、早々に質疑を切り上げ、
     手にしたバイオレットの煙をくゆらせるべく、別室に移ろうとされる姿に、微笑む。
     あるいは、その後に控える「交流会」なる酒宴へと、心は移ろっておられたのだろうか。



     何もなければ、私もその「交流会」の末席に加えていただきたかった。
     酒の勢いで、議論のための議論、大言壮語を重ねる凡夫と違い、
     実さんは、酒が入るほどに感性が研ぎ澄まされ、その弁舌は理路整然となる。
     ・・・のだと、酒飲みの直感で、私はそう思う。
     ・・・実さんご自身も、そうおっっしゃておられた。

     そういう場にぜひとも加わって飲み語らいたく、
     そして、昨年の春以降の私の沖縄体験を、見つめ直す絶好の機会でもあったのだが。

     さらに、日付け変わって今日には、知花昌一さんも合流される予定になっている。
     その会合にも出席できない。
     ますますもって、惜しい機会を逃したことになる。

     後ろ髪を引かれる想いで、家路につく。



     しかし、ものは考えようで、またいつの日か、こちらから読谷村を訪れればよい。



     このところの沖縄行きはといえば、半分近くが新たな出会いと未知の場所への旅路、
     残りの半分は、再会と再訪の旅路になっている。
     今回の旅程に読谷村は入っていないが、
     本部港へと向かうフェリーの上から、前回と同じように、残波岬を遠望することになるだろう。




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     というわけで、今日から、また、沖縄へ向かう。
     現在も旅支度中。

     間もなく夜が明けて、第一日目が始まる。
     昼頃には那覇空港に到着しているはずである。
     このまま徹夜になるのだろうかと思いながら、結局、キーボードを打っている。
     今夜のメインイベントまでは、飛行機やバスに揺られているだけの一日なので、
     まあ、ニーブイカーブイで。


     今回は、これまでになく、計画を詰めず、ゆるい旅をする計画だった。
     動くとしても、勝手知ったる場所、バスの路線を調べる必要もない。
     場合によっては、一日や二日、何も計画を入れずに、
     ただ、気の向くままに散歩するなんていうのもいいか、などと思っていた。

     しかし、再会と再訪への想いが、徐々に、徐々に、昂ぶっていく。
     いつしか旅程は、勝手知ったる場所と、懐かしいお顔との再会で充たされる。

     そういう方々へ持参する写真やら、ちょっとしたお土産の準備で、楽しい夜が更ける。
     これまでの旅で、時間の都合で訪問をパスした場所の地図を、
     古いファイルから引っ張り出したりもする。
     一日に数本しか便のないバス路線のダイヤ改正を知り、あわててメモを取る。
     (もはや、エクセル形式にしてプリントアウト、なんていう暇はない)




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     幸い、うるま市勝連の天気は良さそうだ。
     昨日、一昨日の公演も、予定どおり催行されたようでよかった。
     
     今夜、勝連城址で、『肝高の阿麻和利』かっちん城公演。
     今年の一月に、同公演を福岡で見て、
     その直後の二月には勝連城址を訪れた。
     目の覚めるような、「うりひゃ~」と叫びたくなるような、いわし雲に彩られた朝だった。

     ここもまた、再会と再訪。

     いつかはこの場所で、グスクを舞台にした公演を見てみたいという願いが、
     今夜、叶う。


     二月に撮った写真にメッセージを添えて、
     オリジナルのTシャツを作ってみた。
     もちろん、今日、かっちん城へ着て行く。

     腹回りの石垣がたっぷんたっぷんと揺れないように、
     いわし雲が汗のカタブイを降らせないように、
     時間に余裕を持って、懐かしい景色を楽しみながら、
     のんびりと、バス停からの道を歩こうと思う。



     そして、これまでお世話になった皆さま、
     またまた、このたびも、お世話になります。



2010-05-27

沖縄には坂がある

      
    平面の地図を眺めて 平坦な道程を思い描いて
    沖縄を歩き始めてみると
    道程のあちらこちらに 坂がある
    思いがけないところにも 坂がある

    上るだけなら まだがんばるが
    上って下って また上るなんて坂が
    坂の向こうで待っていたりもする

    歩いてみて初めて その土地を 地形を体に感じる

    頭を空っぽにして 歩いた方がよい時もあり
    その一歩一歩を体に刻み 意味を求めるのがよい時もある

    もちろん 
    ビーチの木陰や ウージ畑をわたる風が恋しくなることもあるし
    夜のビールを待ちかんてぃーしながら さんぴん茶をがぶ飲みすることもある
    夏の上り坂は体に堪える
    その感覚にも 意味を求めたりもするのだが

    坂を上ること それ自体が目的の道程もある


    たいてい
    すぐ横の道を 路線バスが走っていたりする
    坂の途中のバス停のおばぁと 目が合ったりする
    歩き人が物珍しいのではなくて 昔を思い出しておられるのかもしれない




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一人で歩き また とぅじと歩いた坂

-2009/11/26 那覇市 首里金城町-




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冒険をやめて バス通りへ向かうことにした坂

-2010/2/20 沖縄市 住吉-




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どこまで下りられるのかと のぞきこんだ坂

-2009/2/22 浦添市 安波茶-




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自転車をきしませながら 立ちこぎした坂

-2009/2/24 読谷村 波平-




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ホワイトビーチ沿いの小路から集落に出て ほっとして眺めた坂

-2010/2/20 うるま市 平敷屋-




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ゆいレールを降りて歩くまで 見過ごしていた坂

-2009/6/30 那覇市 小禄-




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変わり行く泡瀬の海を眺めるために 登った坂

-2009/2/26 北中城村 渡口(県総合運動公園)-




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一歩を踏み出すたびに 足下に眠る歴史を想った坂

-2009/3/1 南風原町 黄金森公園-



2010-03-30

すーみー目線

 
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   人間の抜け道?ネコのメインストリート?
   「丸安そば」さんで、朝のいなむどぅちを食べて、与儀十字路へ向かう途中。

-2009/3/2 那覇市 樋川-




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   祈りや拝みのすーみーは、よくないことかと思いつつ、
   その後姿に魅かれて。

-2009/3/1 久米至聖廟(那覇市)-




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   もはや、すーみーしている場合ではいられなくなりました。

   ホワイトビーチを真正面から、
   ちゃーみー、または、がんちきーで見下ろしたこの日のことは、近いうちに書きます。
   ちゃーみー、がんちきー写真をアップすることのメリットとデメリットを、少々、考えつつ。
   (言葉だけで伝えた方が良い場合もあるかもしれません)

-2010/2/20 うるま市/勝連-




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   ほんの一年前、中城グスクから遠望した、
   巨大な艦影に驚くまで、この海のことを何も知らなかったような、
   そんな私ではありますが。

-2009/3/2 中城城址(中城村)-



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