2015-12-01

いくつかの季節をこえ

   
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人の暮らしのある場所で 夕陽を見ようと思った



 

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   さきほどまで 午後の光と海風に包まれた時間を満喫していた 辺戸岬
   西日の陰影に刻々と表情を変えていく安須森を望む ウージ畑のハル道
   輝く海が右手につづく国道58号線沿いの あの場所この場所
   ちょっと足を伸ばせば 森の中の長尾橋 あるいは塩屋湾
   
   そんないくつも場所で見る夕陽を 思い描いておきながら

   晩ごはんに遅れてはいけない 
   あまくま連れまわして とぅじを疲れさせてはいけない
   そんな思いも あったのだけれど





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   赤丸岬を望む この海辺に落ち着く
   辺土名の町や漁港のすぐ近く 人の暮らしの息吹を感じる海辺

   夕陽はもう 岬の方に沈もうとしている
   
   背の低い防風林を抜けて 右手の防波堤を見ると
   地元のニーセー・カップルだろうか
   スマホでポップなBGMを流しながら
   寝転がって ゆんたくしている
   
    「恋の語らいの おじゃまだったかな?」

   というには まだまだ無邪気に見える ふたり


 


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   左手の砂浜へと 歩を進める

   とぅじは そこで待つという
   ひとりになりたい気持ちを 察してくれたか

   消波堤へとひとり 歩き出す
   波消しブロックの上を突端まで ゆっくり歩く
   そして おじさんも スマホの電源を入れる

   2曲入っている 『冬の朝』を リピート再生する 
   洋さんのソロ 『Songs of Experience』から
   HEATWAVEの新譜 『夕陽へのファンファーレ』から
  


   ボリュームを最大にしても そして 一緒に口ずさんでも
   風の音と波の音に吹き消され だれの耳にも届かない
   いくつかのことばに 声が少し震えても
   自然のバイブレーションに 溶け込んでいく





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   「そんな暮らしのなかで 誰もがみな 夜明けの歌を 探している」



   声が少し震えたのは

   初めてこの歌を聴いたときよりも
   この歌に彼のことがオーバーラップしたときよりも
   思っていたより先のほうまで 今 彼が歩き出していることを知ったから
   そのことが うれしかったから



   彼の暮らす場所で 夕陽を見ようと思った



-2015/4/26 国頭村 辺土名-


 -Special Thanks-
  『冬の朝』 作詞・作曲 : 山口洋
  https://soundcloud.com/yamaguchi_hiroshi/hculwbcaueo4
  
  
    
category2015 沖縄旅日記① 春  time23:51  authorKohagura Erio 

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