2012-12-26

おはようのみち

     
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     首里城よりも もう少し早く 太陽を迎える場所なのだと思う

     今 地図を見返しても
     どこからこの道に入りこんだのか 定かではないけれど
     末吉古道で迷ったときと同じように 朝の深呼吸のように
     心を開きたくなる道だった 
     




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     風水の思想によると この弁ヶ岳は 首里城の東にあって
     首里城に「気」をとどめる役目も果たしているのだと
     仁然さん 真輝さんから 教わったことを思い出す
  




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     太陽の光と 森羅万象の精気とが交わって
     地上の光にかたちを変えて なにかの化学反応のように
     一瞬 目に見える 見えたような気がする

     それが「気」というものなのかは わからない
     見えるようなものではないのだろうと やはり思いなおす

     それでも 目覚めの喜びが満ち満ちている世界を
     古人はこうやって 朝の光の中に見ていたのではないか 






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     首里城の東にあって 首里城より空に高く
     この地が 首里城の歴史と無縁であることはないだろう
     「大和世」と「アメリカ世」が 琉球でぶつかりあったときも

     トーチカだろうか 弾痕なのだろうか
     だれからも教わっていなかったが 驚くべきものでもなかった



     今年の夏 やはり
     そこにあることさえも知らずに なんの歴史も知らずに
     糸満市伊原で 「琉風の碑」に出会った

     その歴史に向き合うため 冬になってようやく
     一冊の本を買い求めた
     『特攻に殉ず 地方気象台の沖縄戦』 田村洋三(中央公論新社)

     めくった頁の地図に
     「弁ヶ岳(第10野戦気象隊第3中隊本部)」の文字があった



     石門の前で 段取りをめぐって小さな諍いをつづけていたご家族が
     いつしか静かにひざまづきして 古のかたちにしたがって 拝みを始めていた

     そんな朝


-2012/11/14 弁ヶ岳公園 (那覇市 首里鳥堀町)-


 
category2012 沖縄旅日記③ 秋  time23:59  authorKohagura Erio 

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