2009-10-01

ゆる~り読谷(2)

  歩いていると、時に、極楽のような風景に出会うことがある。

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  空を見ると、この世のすべてを貪るかのように睥睨する、巨大なレーダーを背負った機影が
  時に、極楽のような風景の上を飛ぶこともある。

  台湾からの自転車旅人 "STONE" と出会った、思い出の場所から程近い、
  読谷村座喜味~楚辺あたりの農道にて。




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  コザへ向かいたいという "STONE" に、地図を片手に道案内をする。

  「トリイゲート」が見えたら左折して、そのままバス通りを走り、
  R58から嘉手納ロータリーに出たら、あとは嘉手納基地のフェンスに沿ってR329まで・・・

   「結局、沖縄では基地がランドマークになってしまうな・・・」

  そんな心の複雑な揺れが、いや、中途半端なボキャブラリーが
  「トリイゲート」の姿を、実像からかけ離れたものへと変えてしまったらしく、
   怪訝な表情になった "STONE" が、やがて、目に困惑を浮かべて、尋ねてくる。
 
   「As like lobster ?」 (ロブスターみたいなもの?)

  そのまま、「トリイ」という、米軍公認の日本語を使えばよかったものを・・・
  Shrine(神社)という、滅多に使わない単語を使おうとした挙句・・・
  
   「You can see red gate in front of U.S. military base over there.
    It looks like Japanese shrimp.」
   (この先に、アメリカ軍の赤いゲートが見えてくるよ。日本のエビみたいな。)

  Shrine(神社)の鳥居ではなく、Shrimp(エビ)の形をしたゲートの中に
  グリーンベレーがいるという情景は、いささかシュールで、
  自分で間違えておきながら、自分で吹き出してしまった。


  しかし・・・ 神社、台湾、日本・・・

   「祖父は日本語を話せるよ」

   「祖父上の歴史に、悲しい過去や辛い想いがなければいいけれど・・・」

   「いや、それは心配いらない」

  初対面の二人が、カタコトの英語で、これ以上、深入りできる話ではなかった。


  やがて、"STONE" からプレゼントされたバナナをほおばりながら、
  先に出発する "STONE" の後姿を見送る。

  その先には、指差せば分かるところに、赤い鳥居がはっきりと見えていた。

-2008/3/25-

 
category2008 沖縄旅日記  time23:59  authorKohagura Erio 

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