2009-09-30

海峡の街 ~ 港の風景

 
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  「門司港レトロ」の周縁に 本当にレトロな門司港がある 
  その捉え方は 本末転倒であって
  「門司港レトロ」とは 門司港という歴史を孕んだ街の 
  ほんの一隅に産まれたばかりの 赤子のような存在にすぎない
  
  この船の佇まいと 船の目線から望む風景を見て
  街へと歩き出す前に そう確信した



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  陸に住む人と繋がっているのか
  海に生きる人と繋がっているのか



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  この潮の流れの速い海峡の一端に竿を垂れるということは
  まどろみの中にいるように見えて
  実は 水先案内人のように 経験と勘とを研ぎ澄ましているはずだ
  釣果よりも 海との対話を楽しむ なかなか贅沢なひとときなのかもしれない



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  水面が鏡のようになるという静謐な船出を
  接岸して ものの5分で出航していくという船出を
  初めて間近に見た



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  海峡を渡れば 本州 下関

  トンネルができ 橋が架かり やがて 渡船場は「門司港レトロ」の一角となった
  あか抜けた高速艇乗り場のスピーカーから
  連絡船の時代の銅鑼を模した音色が響き渡り
  小さな船旅に高揚する観光客の頭上で 風に乗って
  時折 静まり返った岸壁にまで たなびく



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  海峡の潮の流れに乗れば やがて はるかな海
  海峡の潮の流れに抗っても やがて はるかな海

-2009/9/26-

   
categoryオリオンビールのない旅  time23:59  authorKohagura Erio 

Comments

kittyaki wrote:

10代のなかごろ海底トンネルを歩いたことがあります

仕事帰りの寿司職人さんたちの高歯の音が
長く残響し怖さと心細さが見にしみますた。
2009-10-01 time18:58

Kohagura Erio wrote:

所謂、「人道トンネル」ですね。
てるりんさんの「平成ワタブーショー」の中に、
「人道とは人が通る道のこと」という芸がありましたが、それはまたの機会に。

10代なかごろといえば、鮮明な記憶が残っているのでしょうね。
一体、どのような旅路だったのでしょうか。
それにしても、仕事帰りの寿司職人さんが歩くというと、真夜中か、明け方?
高歯の音が響き渡るというのも、想像するだけだったら妙なる情景ですね~。

ちなみに・・・ 途中にトイレはありましたか?この後の話の展開上。

私の記憶は、4~5歳の幼子の頃のもの。
そして、父親の、稀有なユクシムニーの記憶とともに。

私は父親と一緒に門司側から下関を目指しました。
ところが、途中で急に、父親が引き返そうと言い出しました。
・・・大きい方をもよおしたというのです。
私はごねました。なぜなら、下関には、大好きな「クジラの水族館」があるから。

無口で、真面目で、ユクシとは無縁だった父親は、しかし、この時は策を弄しました。

「もう少し行くと、海につながっているんだ。最後は泳がないといけないよ」

当時、かなづちだった私は、その一言ですっかりシカムン。
扉を開けるとそこは海底、という恐怖の場所を想像しつつ、
一方で、なぜ、海水が激流の如く流れ込んでこないかには想像が及ばず、
仕方なく、九州へと引き返したのでした・・・。
2009-10-02 time02:23

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