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2010-01-19



ふと、思い出した風景 ― 笑う夏花

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   青空の下で 夏花が笑う



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    「キミの笑顔を見て 倉庫で汗する兄さんも きっと笑うね じょーとー じょーとー」

   通りすがりの夏ばてさんも 汗をふきふき 立ち止まって笑う



   ウサギのようにも見えて ゾウのようにも見えて イノーの生き物のようでもあり
   芳しい葉に包まれた ふかふかの饅頭のようにも見えて



   いつ どうやって この土地に根を下ろしたのか
   そして 今もって 名前さえもわからないけれど

   亜熱帯の大自然という舞台で花開いたとしても
   十分すぎるほど ちゅらかーぎーなキミが
   アスファルトに覆われた倉庫街の一隅で
   慎ましく 力強く 飄々と 光を受けて微笑んでいる姿に
   ついつい 見とれてしまって

   なぜだか

   「ありがとう」 「がんばれ」 と 声をかけたくなった


―2009/6/29 那覇市西・那覇港近くの倉庫街―



2009-09-05

夏の初めに見た海

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糸満の二才達(ニーセーター)は、行列作って、港にドボン!



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2009年6月28日、沖縄県地方梅雨明け宣言の日に。



海に浮かんでいる、ブイのように真っ黒い球体は、
時々、白い歯を出して笑い、時々、カメラ目線をこちらへ向けてくる。

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 「きみたち、よその海では泳がないのかい?」

 「おじさん、よその海を見に行かないのかい?」

岸壁の目と、海面の目との間で交わされる遠距離会話。

 「なぜか好きなんだよなぁ、この海が」




汗ダラダラの旅人も、海面の目に誘われて、港にドボン!

・・・というほど若くもなく、というわけにもいかず、
岸壁を歩いて、毎度ちゃーびらさ~い、まちぐゎーへ。

 「なぜか好きなんだよなぁ、この場所が」

「平和食堂」で、かき氷を食べながら、同世代のにぃにぃと冷涼ゆんたく。

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日曜日のまちぐゎーでも元気に営業中です!
にぃにぃ、今度行った時は、一緒にBEGINを歌いましょうねぇ。



糸満ロータリーから新島までの日陰のない上り坂で、再び汗ダラダラになった旅人は、
「ときわ湯」の暖簾をくぐり、汗で体に貼りついたTシャツを脱ぎ、
真昼間、マルバイになる。

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脱衣場で「はぁ~」なんて息を吐き、洗い場で「ふぅ~」なんて声を出す。

湯船に入る時もドボン!なんてやっちゃいけない。

溢れ出た湯がタイルの上を流れる音と、窓から吹き込む風の音とが交わるほどの静けさの中で、
瞑目して、もう一度、「はぁ~」と「ふぅ~」を繰り返す。

 「なぜか好きなんだよなぁ、このお湯が」



やがて、首筋を刺すような感覚に瞋目して、「ううぅ~」という声を上げながら、
港の二才達と再び、遠距離会話。

 「ハブクラゲもだけど、日焼けにも気をつけようねぇ・・・、ヒリヒリ~して痛いさぁ・・・」

-2009/6/28-


2009-07-28

民人(たみびと)の目線

 あまくま旅人 垂直方向の視野は案外 狭い

 まったく視野に入っていなかったのか
 はたまた ほかの事象に気を取られていたのか

 しかし 間違いなく 目の前を一度 通り過ぎている


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 ランドマークにした森や 南国風の屋根瓦や軒先や
 離陸する飛行機などを見上げながら
 北へと向かった往路は 目線が高かったのか

 暑さにへばって 迷子になって
 お目当てに辿り着けず 悄然と頭を垂れて
 南へと戻った復路は 目線が低かったのか

 森から集落へ 引き返していく途中
 地上数10センチで西を見据える石彫りの目と
 仰角を下げた旅人の目線とが
 地面すれすれで 交わった


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 「ちゃーびらさい」

 五体投地で 顔を突き合わせて
 その表情から
 これまでに見てこられた歴史のことなど お尋ねしたかったのだが

 その土地に住まう人々に慕われ 土地の人々を見守ってきた石獅子は
 にわかに現れた旅人に対して 問われるがままに
 その土地に去来した出来事を語ることは 逡巡したようで

 夫婦? 兄弟? どぅしぐゎー?
 もう一体の石獅子が すぐ近くにいることさえも 語ってくれなかった


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 「富盛の石獅子にも会ってきました」

 そう語りかけたとき
 一瞬 表情に影が差したように見えたのは
 やはりこの土地も 石獅子も あの戦を その記憶に刻んでいるのか

 それがゆえに 6月の太陽の下で 饒舌にはなれなかったのかな・・・

 今度 会いに来るときは
 いろいろ 勉強してきます


   6月28日(日)、沖縄地方、梅雨明け宣言の日に出会った
   豊見城市田頭(たがみ)の石獅子(シーサー)
   お話しをしたかった歴史については、ただ今勉強中です。



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 梅雨明け宣言の日の正午頃が その夏の酷暑のピークである
 自分の経験則を 普遍の摂理として記憶に刻む

 この道を西へ向かえば 前々日に ビール片手に目指そうとした瀬長島なのだが
 熱中症対策にビールは無力と心得る 自称「酒道家」


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 そんな酷暑の中でこそ生命力をみなぎらせる てだこのような野菜に
 愛情を注ぐのは大変な重労働であるはずなのに
 「ウンチェーですか?」 という迷子の問いかけに
 太陽のような笑顔で応えてくださったご夫婦

 農作業中 おじゃましました
 おかげさまで 石獅子に会うことができました



 そして・・・
 すぐ近く、名嘉地バス停そばの、名嘉地北交差点を東へ入るとすぐに、
 中華料理店さんの向かいにも、石獅子が「おすわり」しています。

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 愛嬌のある姿ですが、決してマスコットではなく、こちらも、歴史ある村落石獅子だそうです。

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二度目の登場です


-2009/6/28-


 

2009-07-26

雨中のファンタジー Earth, Wind and Rainy

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福岡は、三日連続の土砂降りです。
・・・紛らわしいですが、上の写真は今の福岡ではなく、一ヶ月前の奥武山公園です。

こんな日は、家の中でおとなしくしているしかありません。

大工哲弘さんの『蓬莱行』などを大音量で聴きながら。
シブイのンブシーなど作りながら。
家の中に緊急避難してきたヤールー(やもり)と追いかけっこしたりしながら。
ちょうど一ヶ月前、沖縄に到着した6月26日(金)の、雨の午後を思い出したりしながら。


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宿に荷物を下ろし、「嶺吉食堂」さんで腹ごしらえをし、まずは、安里へ。
「お笑いの聖地」を「巡礼」。

善男がその「善行」を終えるまで、空は待ってくれました。
はっさ!牧志駅に着いた途端、ホームにまで降り込むような大粒の雨が。

壺屋小学校のワラバーたちが、悲鳴だか歓声だか分からない、
甲高い叫び声を上げながら、グラウンドを走っている姿が眼下に見えます。
それさえも煙ってしまうような驟雨のカーテン。

360℃、那覇の空に広がる分厚い雲を見渡して、
それでも、目的地へ向かう間には降り止むのではないかという、
そして、「これはきっと、カタブイだ」という、楽観的気象、・・・いや、気性予報。


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奥武山公園駅。那覇空港との往復の際、必ず通るのに、下車したのは初めてでした。
雨脚は相変わらず。路面で雨粒が弾けるのが分かるほど。
傘を差さないウチナーンチュが、バス停に駆け込んできます。


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「あきさみよ~!こちらでしたか~!お噂はかねがね・・・」。

「豚の丸焼」!・・・・を見ても驚きませんでした。
むしろ、噂に聞いていたこのお店を、看板を、期せずして見つけたことを喜び、
初めて、ここが山下交差点であることに気がつきました。

読谷村瀬名波の、残波岬と恩納村との分岐点で見つけた、
「焼豚100名分70,000円」の看板の残像が蘇えります。


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公園で作業をされていた方も、時ならぬ雨に走って避難の様子。
結構な重装備のようですが・・・。
顔面シールドに、手にしているのは、まさか、金属探知機?
街は通常の生活を送っている中で、そんな事態はありえないと分かっていつつ、
一瞬、不発弾のことが頭をよぎります。


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肝心なことを書いていませんでした。
なにゆえ、土砂降りの雨の中、私は奥武山公園あたりをうろついているのか。

予定ではこの頃、瀬長島に向かって歩いているはずでした。

FMとよみ経由で、豊見城市の我那覇でバスを降り、
そこから、一路、海を、西を、目指して、歩く。
途中で、17時からの「なかよしラジオ」が始まったら、それを聴きながら、歩く。
途中で、オリオンビールを買って、飲みながら、歩く。
瀬長島が近づいたら、また、オリオンビールを買う。
そして、瀬長島でのんびりと、夕陽や、那覇空港を離陸する飛行機などを眺めながら、
オリオンビールを飲んで、耳だけは、「FMとよみ 83.2」にチューニング。

そういう豊穣なる時間を過ごしているはずだったのに・・・

16:53 奥武山公園でカルピスソーダを・・・、買う。
    甘酸っぱい、カルピスソーダを飲みたい気分。


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そんな瀬長島「巡礼」を、空は「善行」とは見なしてくれなかったのか、
雨は一向に降り止みません。小康状態かと思うと、また、土砂降り。

山下交差点の周りで、雨宿りできる場所を転々としたのですが、
このテントが最良の場所でした。

何が最良かというと・・・
FMとよみ「なかよしラジオ」の、しんいちろうさんの声の受信状態がベストだったのです。

ラジオを聴きながらお散歩・・・ではなく、
ラジオを聴くためにこそ、雨中の徘徊。

途中、鏡原町のコンビニまで歩いて行って、FMとよみへFAXを送ったりしつつ、
(ケータイ不携帯人間はこういう時、不便です)
ヘッドホンから聞こえてくる、しんいちろうさんのトークを楽しみました。

スタジオのお客さまの海上保安庁(※)の方の笑いのセンス
・・・失礼、気さくなお人柄が伝わるお話にも聴き入ってしまいました。

18:30、私のFAXを読んでいただきました!
約2kmの距離を隔てて、しんいちろうさんから届いた温かい声に歓喜しました。
私からのFAXの文面以上の、たくさんのメッセージをいただきました。
 
その時・・・
雨の中、同じ場所をずっと、意味不明にあまはい・くまはいしていた不審者が、
満面の笑みを浮かべて虚空を見上げていた様は、より一層、不審に見えたことでしょう。

 「○○さ~ん(本名)!ちゃんと傘を差してくださいよ!ウチナーンチュじゃないんですからね~(笑)」

 「折り畳み傘が役に立たないくらい、・・・・降ってるんです(苦笑)」

・・・以心伝心?

※ 海上保安庁 那覇航空基地のウェブサイトは必見です!
  厳しい任務や訓練の様子も伝わりますが、一方で、空から見る沖縄の風景には心奪われます。


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19:00、「なかよしラジオ」も終了の時間。
この期に及んで、雨も小降りになり、空も明るくなってきました。

しんいちろうさんは、この後、明日の「お笑い米軍基地」公演の準備や仕込みなのでしょうか。

一方、私は私で、「お笑い米軍基地」、てだこホールの開場までの間、
宜野湾市や浦添市をあまくま、歩き回る予定を立てていました。

「ペリー○○」というお店や病院が軒を連ねる、山下交差点の謎(?)に好奇心をそそられつつも
明日の準備のために、宿に戻って濡れた服を着替え、沖縄くわっちーで体力をつけることにしました。


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雨の金曜日、午後7時、やはりどこでも渋滞です。


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芝生の水たまりが、この数時間の雨量を物語るようです。


【番外編】2009/6/30 の奥武山公園

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   その4日後、梅雨明けした夏空の下、まったくの別風景です。

   ちなみにこの日は、沖縄滞在最終日。
   空港に荷物を預けてUターンし、小禄の「きくや」さんでそばを食べ、
   「FECやいびんど~」の、いさお名ゴ支部さんのトークを聴きながら、
   またまた、奥武山公園へ来てしまった次第。
    ♪リンダ リンダ~ (by 名護人)



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那覇市東町「山海」さんにて。
春におじゃました時には迷わず、「山羊セット」(山羊刺身、チーイリチー、山羊汁)にしたのですが、
今回はさらに、お刺身もいただきました!
ミーバイとタマン。いずれも初めてです。
「山海」の名のとおり、山の幸、海の幸を同時に味わえる至福。


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そして、やっぱり、「山羊セット」。
ほんの数時間、雨の中を歩いただけでへばっているようでは、明日からの旅路が思いやられる・・・
とか何とかいいながら、オリオン生と、泡盛「うりずん」もしっかりと・・・。

うれしいことに、3月に一度、おじゃましただけなのに、私のことを覚えていてくださって、
いろいろと話もはずみました。
また、3月にお店で撮らせていただいた写真を引き伸ばして持参していたところ、
早速、お座敷に飾っていただきました。ニフェーデービル!


この後、那覇西「しろま食堂」さんにも顔を出し、いつもと変わらず、温かくもてなしていただき、
「沖縄の我が家」に帰ってきた気分になりました。
常連さんよる三線の生演奏、そして、おかあさんのスヌイのヒラヤーチー。

雨に濡れた体も、心も、すっかりいいあんべぇになりました。

そして・・・
翌朝、乗るはずだった 5:30名護行き始発バスが那覇バスターミナルを出た頃も、
・・・布団の中でいいあんべぇでした。



■「なかよしラジオ」のパーソナリティについて■

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 通常、金曜日は、ハンサムの仲座健太さんのご担当です。
 つぱるたいんづの知念臣一郎さんは、火曜日・水曜日のご担当です。
 6月26日(金)の週は都合により、曜日変更だったようです。

 今どき珍しい、チューナー付きポータブルCDプレーヤーを愛用しています。
 沖縄の各ラジオ局の周波数を、しっかり登録してあります。
 写真は、昨春、那覇市樋川1丁目で、ハンサムの「FECやいびんど~」を聴いていた時のものです。


-2009/6/26-



2009-07-21

木漏れ日天文学



多くの人たちが、にわか天文学者となり、南の島々の地理に詳しくなり、
時に、天文学的時間軸と26年後の我が身とを重ね合わせる、悟りの境地の空蝉となり。

テレビのニュースなども、観測する際のポイントや注意点などを日々、伝えてくれています。


  「直接、太陽を見ないように」

  ・・・・・・「あいえなぁ~!」


普天間飛行場の横で、皆既日食並みの偶然に巡り会えたのは、つい先日、6月27日のこと・・・
「空 ― 偶然と必然」

太陽の周りにできた虹のような光の環と、3匹のトンボとが重なった、沖縄の空。
1億5千万キロ彼方の太陽と、頭上10数メートルのトンボと、私のカメラのレンズが一直線に。
さらに、トンボは光の環に沿って、きれいな周回軌道の上に。

・・・その同じ光の環を突き抜ける、ヤナヒャー飛行物体にガンチキーをつづけながら、
私はずっと、太陽を見つめたり、カメラを向けたりしていたのですが・・・。



  「地面に映る木漏れ日を見ることで、日食を観測することもできます」

  ・・・・・・「だぁーるばー!?」


言われてみると、普段、何気なく見ている木漏れ日は、
地面などに、きれいな円形の光の粒として、その像を結んでいます。
その円こそが、普段の、円い太陽の形そのものだということ。

そして、日食の際は、その円が、空で展開されているとおりの「食の像」を結ぶそうなのです。
徐々に欠けていき、細くなり、やがて、繊月のようになった幻想的な光の粒たちが
風にそよぐ梢や木の葉とシンクロして、まるで水紋のように揺れている・・・
そんな過去の日食の映像が、テレビでもオンエアされました。

あ、子どもの頃に理科の実験などを真面目にやられた方にとっては、
この現象は常識だったでしょうか?


糸満市兼城で出会った 木漏れ日の中のマヤー親子



日食? ・・・ぬーやが?



ふわあぁぁ~・・・ お昼寝のじゃまをしなければ なんくるないにゃ~



光の粒の上を駆け回り 日食よりも日々の食



ミケくん お日さまの法則について 何かひらめいた?



-2009/6/28-


 ― Special Thanks ―
  CUBE cafe & gallery  沖縄県糸満市兼城690




さて、福岡でも、あと10時間ほどで日食が始まります。

さてさて、どこで、どうやって見たものか。まだ、考えていませんでした。

太陽そのものを観測するのは、今回は、ほどほどにします。
後で、ハイビジョンや地上デジタル放送で、プロの方が撮影した映像を見られると思うので。
(わったーテレビは19インチの、ブラウン管の、アナログ放送対応ですが・・・)

それよりも、天上の祝祭によってもたされる、下界の「非日常」を観察してみたい、などと、
子どもの頃に理科の実験を真面目にやらなかった私は思案しております。

さて、それでは、どこへ足を運んだものか。

平安の代、大宰府へ左遷された菅原道真公が、天に向かって無実を訴えたという伝承の残る、
その名も天拝山へ登ってみるか。

田植えも終わり、一面、水が張られた田圃の中の畦道で、
真っ昼間にカエルの大合唱が起こるかどうかという好奇心を満たす、自由研究にいそしむか。

それとも・・・
九州一の繁華街、天神へ出て、どこかで、街を行く人々の高揚やざわめきを、定点観測をするか。
それだったら、明日も変わらず、いつもの場所で、『THE BIG ISSUE』 を売っているであろう、
Aさんの横に立たせてもらうか。

みんな、空にばかり気を取られているだろうし、昼なのに暗くはなるし、
Aさん、明日の午前中は商売あがったりかも・・・。
お茶の差し入れでも持って会いに行くか。
街に住む人の中で、街の空のことに最も詳しい人のひとりであるAさんに、
空の話を聞かせてもらおうかな・・・。


3月の寒の戻りの中 ベンチで長話 / 真夏の暑さも体に堪えるはず でも それがAさんの日常



やしが・・・巨大デパートの陰になって 肝心の太陽が見えなかったりして


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