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2017-05-15



それでも、海と

  
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 27回を数えるこの島への旅で この岬を訪れることいくたびか

 初めての日とは違う気持ちで 今日 ここに立っている
 それでも 初めての日のことも 忘れない

 初めての日があり その次があって また 
 新たな気持ちに 新たな想いが重なって
 そして 今日 

 
 同じ場所で同じ時間を過ごす人の それぞれの表情を
 こんなに穏やかに見つめることが 初めての日にはできなくて

 ただひとり言葉を交わした 島の兄貴から教わったアダンの葉 
 その棘に指先を深く押しつけた いたみを心に刻むかのように

 夕陽に包まれながら 遠く夕陽の向こうを見ていた

 



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 今日はまた 今日もまた 今日の夕陽に包まれて
 目の前の今日を見つめ 穏やかに今日を分かち合い

 それでも やがて 今日もまた
 夕陽の向こうの 遠い日を想う
 アダンの葉陰に隠れた人 消えた人を 想う


-2017/2/27 喜屋武岬(糸満市 喜屋武)-



2017-04-11

それでも、海と

  

    ゆっくりと ゆっくりと
    やがて潮が 満ちるように 
    ゆっくりと ゆっくりと
    きっと互いを みとめ逢う

    砂を歩く時間 石に座る時間 海が紡ぐ時間

 

-2017/2/28 糸満市 大度-

  
 

2017-03-16

旅の始め(たびぬはじみ)

  
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 平衡感覚がまだ、怪しい。
 まっすぐに立っているつもりで、カメラを構えて見ていた世界は、こんな感じ。
 那覇空港着陸から2時間ちょっと。


 カーブと勾配がつづいたバス路線は、降車するバス停の直前に来てさらに、
 集落を正三角形に囲むような県道の、その二辺をなぞるように、上り下り、廻る。
(その一部はワイトゥイであることを、滞在中に教えていただいた。)


 沖縄到着最初のくゎっちーに、
 バス停の目の前の「よしや食堂」で、「ナーベーラー炒め」をいただく。
 ということを早々に決めていた。
 「はえばる美瓜(びゅうり~)ヘチマ料理フェア」開催の情報を、
 出発前に仕入れて。


 味噌の風味も妙なるナーベーラー炒めの、
 ドゥージル(ヘチマから出る滋味と旨味溢れる水分)の一滴も残すことなく、
 スプーンですくい取って、くゎっちーさびたん。
 きれいに整えられたテーブルと、お皿からこぼれることのない水平面と、
 満ち足りた食後のとぅるばりと、時の経過ののちにようやく、
 この島の、このシマの、平衡感覚にアジャストする。


 キャリーバッグの上に、いつもよりひとつ多い荷物。
 この一年、砕けてしまった暮らしの痕跡や、山から流れ出た土砂や、
 阿蘇の火山灰の上などを歩いてきた、安全靴。
 今回はウージ畑を歩くために持って来た。
 始めて、浮き浮きした気分でこの靴を履く。
 

 乾いたウージの葉は、靴の下でどんな音を奏でるのだろうか。

 ざわわ、ふわふわ、かさかさ、さわさわ。
 波打つウージ畑の中で、まっすぐに立っているつもりで、
 平衡感覚はまたしても、心地よく、怪しく、なるのだろうか。
  

-2017/2/23 南風原町 喜屋武-



2017-03-10

海辺にて

   
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   生きられる場所 生きるべき場所 生きてきた場所
   強さと 忍耐と しなやかさと 歳月と 調和と 従容と
   やがて あるがまま



-2017/2/27 糸満市-



2017-03-07

おはようの、旅立ちの朝

   
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-2017/2/27 南風原町-



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