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2017-06-23



依代花

   
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   花は祈りの場で触れる ただひとつの外界 
   手に触れる花の柔らかさが 花に触れる手を優しくする
   花を手向けたその手と手を そして 心を合わせる
  


-2016/6/28 魂魄之塔(糸満市)-

  
  

2017-06-12

雨降れば、しっとりと

   
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  「ここに行ったら いいはずよ」

  お昼ごはんはノープラン 雨降る島の昼さがり
  那覇から届くその声に ゆっくり ほっこり ありがたく 
  
  
   
 
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  緑を揺らす雨音に 時さえ忘れる なかゆくい
  島のめぐみに ちむぐくる 味わい深く ありがたく
 
  くゎっちーさびたん
 
 
-2016/6/26 古民家Cafe 喜色(名護市 饒平名)-

  
  

2017-06-11

それでも、海と

   
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屋我地大橋横の砂洲から羽地内海、ジャルマ島を望む


 「ここに新しい道が有る。其開拓は困難であるが、感傷主義に萎へた心が、その企画によつて再び限りない勇氣を得るであらう。そのやうな熱烈な魂が、また此癩根絶策の正道の上にも必要であるのである」

  『葱南雑稿』(1946)太田正雄、東京出版
  (山川基・小笠原真・牟田泰斗(2009)「日本のハンセン病強制隔離政策と光田健輔」就実論叢39 巻から引用)

 


 「新しい道」「其開拓」「その企画」はいずれも、ハンセン病の科学的治療を指す。この言葉は、戦前の「不治」「不可治」を前提とした、ハンセン病文学における「絶望」「怨恨」「感傷主義」に向けられたものと理解する。

 強く心に響いている。
 ハンセン病のことだけでなく。日々、意識に上る多くのことにも置き換えて。
 ひとつ学びの中から、敷衍できる大きな言葉に出会えた。

 過去の戦争の犠牲に対して。
 現在も続く相克に対して。
 天災、人災。
 蔓延る欺瞞、無知、空疎。
 心萎えさせる、あらゆる現実に対して。
 日々紡いでゆく、暮らしの中で。

 熱烈な魂を。
 感傷主義に萎えることなく。
 
 それはまた、「祈り」を超えた、犠牲者への祈り。
 過ぎし日からの学びを、未来へ向けること。


-2016/6/25 屋我地島(名護市)-


  

2017-06-06

琉球の道

  
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   ヒージャーの声 ガラサーの声 また ヒージャーの声
   それから えっと 思い出せない
   
   声はすれども 姿は見えず
   フクギ並木の枝葉の向こうか フクギ並木の梢の上か
   
   静かな朝 だったから
   静かな暮らし 匂ったから  
   静かを浴びて 静かに溶け込んで 静かに歩いた


-2016/6/27 屋我地島(名護市 済井出)-

  
   

2017-05-31

いのち想う朝

  
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 一年前の今頃と同じ資料を読み返しています。

 一年前の今頃は、知らなかったことが多すぎて、知るべきことが広すぎて。読みながら同じ個所を行きつ戻りつし、分からない言葉の意味を調べ、いくつもの下線を引き。
 1930年代のハンセン病の方々の置かれた境遇、人々の意識。青木恵哉さんと病友が大堂原に土地を得るまでの数々の困難。
 32軍創設から強制収容(1944年9月の所謂「日戸収容」)に至る日々。戦時下に、定員の二倍という収容を余儀なくされた愛楽園内の困窮。
 
 舞台となった沖縄の様々な地のこと、1944年の「10・10空襲」から1945年沖縄戦に至る出来事は、これまでの旅の記憶の糸を辿って、なんとか思い浮かべることもできました。

 それでも、戦後になり、占領下においてもつづいた苦難のことはまた、何も知らず。沖縄と内地との差異も。
  
  
   
   
 
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 一年の歳月。
 旅の余韻と記憶を抱きながら、新たに触れたもの。
 
 昨夏、島で出会った方のご厚意で頂戴し、読むことができた『選ばれた島』。
 その本の著者、青木恵哉さんの足跡と、愛楽園設立に至るまでの経緯を中心とする数々の論文。
 患者の内面を深く知るところとなった、北條民雄さんの『いのちの初夜』。
 熊本で訪れた、本妙寺や、ハンナ・リデル女史、ハンナ・ライト女史ゆかりの地(熊本地震のため、記念館は休館中)の記憶。

 一年をかけて新たに、少しずつ、知ってきたこと、感じられるようになってきたこと。それらを胸に、もう一度、一年前の今頃と同じ資料を読み返しています。



 「自分の中にたくさん蓄えなさい。そして書きなさい」
 一年前に読んでいた、伊波敏男さんのインタビューの中から。
 川端康成さんが中学生だった伊波さんにかけた言葉。

 「ピープル ハンセン病に向き合う人びと」 ハンセン病制圧活動サイト Leprosy.jp HPより  http://leprosy.jp/people/iha01/
 


 蓄えたもの、考えたことを携えて、この夏、また、この島へ。
 

-2016/6/26 屋我地島(名護市)-



【2017/6/4 追記】
 様々な資料を読み進める中で、上記文中の「患者」という言葉について考えています。
 それぞれの方の境遇により、「療養者」「入所者」などと捉えるべきではないかと。一括りにしてはいけないという気づきとともに。
  
  
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