2013-07-30



雌雄ぶつかる 伝統綱引き(宜野湾・大山・沖縄)

雌雄ぶつかる 宜野湾・大山の伝統綱引き
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雌雄の綱が激しくぶつかり合うアギエー
=宜野湾市・大山小学校グラウンド

 【宜野湾】厄払いと豊穣(ほうじょう)を祈願する300年以上の歴史がある宜野湾市大山区(石川慶自治会長)の大綱引きが28日、大山小学校グラウンドで行われた。

 旧公民館を境に南側の1~6班の前村渠(めーんだかり)が「和気満堂」、7~12班の後村渠(くしんだかり)が「協力一致」の旗頭を先頭にホラ貝、太鼓、銅鑼(どら)、鉦鼓(しょうこ)を鳴らした道ズネー隊が会場に到着した。

 綱は雌雄で全長70メートル、太さ1・5メートル、重さ3トン。金武町から購入したわらで今月中旬から旧公民館で区民や区綱引き協力会会員らが編み込み作業を行い、仕上げた。同区の綱はカナキ(先端の輪)部分が雌雄とも円環状にかたどった他地域では見られない特徴がある。

 綱引き前のガーエーでは若者たちが「サーサーサー」の威勢のいい掛け声で長さ6メートル、重さ30キロの旗頭を天空に突き出し自軍の力を鼓舞。カナキを六尺棒でより高く突き上げ激しくぶつかりあう「アギエー」は前村渠が、本番の綱引きでは後村渠が勝った。

 石川自治会長は「1勝1敗は区民融和の表れ」と喜んだ。

(翁長良勝通信員)


沖縄タイムス


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category地域情報  time18:17

喜び悲しみ歌に乗せ熱唱(OKINAWA)

喜び悲しみ歌に乗せ 上田正樹さんら熱唱
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上田正樹さん(手前左)とともに「今ある気持ち」を歌う
子どもたち=豊見城市・豊崎美らSUNビーチ

 【豊見城】
歌手の上田正樹さんが東日本大震災被災地を訪れ生まれた曲「今ある気持ち」を28日、夏休み中に福島県などから来県した子どもたち89人と豊見城市の子どもら48人と一緒に、豊崎美らSUNビーチで熱唱した。
今秋からは、市内の学校で上田さんも参加して練習を重ね、来年の2月ごろ、児童・生徒の歌声を盛り込みCD化を目指すという。

 この取り組みは「“10000の瞳”プロジェクト」で、2011年に、宮城県石巻市立稲井小学校や岐阜県高山市立松倉中学校の児童生徒804人の歌声とともにCD化。被災地の緑の復興の募金で配布され、募金を後押しした。

 その後、より多くの子どもに歌ってもらおうと活動を拡大。
この日は、豊見城市での震災復興支援チャリティーイベント第2回「We are one」で披露、5千人の歌声を目指し、沖縄でも歌い継ごうと新たな一歩を踏み出した。
上田さんとともに子どもたちは、「よろこびも悲しみも 思い切りぶつけて」と歌い上げた。

 福島県などからの参加者は、沖縄県ユースホステル協会が、学校の長期休暇に合わせて受け入れる事業で県内に滞在している。
参加した車田絢音(あやね)さん(11)=福島市=は「津波で亡くなった親類がどんな気持ちだったのかや、震災で転校してきて、早く帰りたいと話してきた友達の顔が浮かんだ」と話し、「沖縄の子にも声をかけ、沖縄のことをよく知りたい」と話した。

 座安小学校5年の山内来里葵(くりあ)さん(10)は「優しい曲だと思った。被災地の人には、元気になってほしい」と思いを寄せた。上田さんは「子どもたちが大人となった時に、思いをずっと引き継いでくれるとうれしい」と語った。

  沖縄タイムス

「絆づくりが大切」─こころの健康講演(宮古島・沖縄)

「絆づくりが大切」─こころの健康講演で高垣氏

 宮古島市障がい福祉課 (豊見山京子課長) の2013年度自殺対策事業・こころの健康講演会 「自己肯定感ってなあに?~あなたはあなたで大丈夫」 が28日午後、 市中央公民館で行われた。 立命館大学大学院教授の高垣忠一郎氏が講演し、 参加した市民らが自殺防止に向けた心の健康づくりについて認識を深めた。
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   高垣忠一郎氏
 講演で、 高垣氏は会場への質問を交えながら 「いま多くの子どもたちが、 親は話を聞いてくれても自分のつらい・苦しい気持ちを受け止めてくれないと思っている。
生きにくい時代になって親の余裕もなくなっているが、 日ごろから苦しいこと、 つらいことも話せるような関係を作っていくことが大切」 と強調。
さらに 「競争の激しい厳しい世の中で、 子どもが弱みを出しにくくなっている。
頑張ればかりのガンバリズムは非常に良くない。 全部1人で抱え込んでしまう。 とりわけ男の子はプライドもあってそうなりやすい。 子どもとしっかり絆を作っていくこと。 弱さがあっても良い、 自分は自分で良いんだと思えるようになったら大丈夫」 などと説明した。
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自殺予防に向けた高垣氏の講演会に聞き入る参加者ら
=28日、 市中央公民館

 主催者あいさつで、 豊見山課長は 「うつ病やアルコール依存症など様々な相談があるが、 自己肯定感が低い方が多い。
また最近の子どもや若者は自己否定の思いを持ち、 なおかつ周囲に打ち明けられないという2つの悩みを持って成長している。 講演を通し、 きょうから実践できることなど多くの事を学べると期待している」 などと期待を寄せた。

 高垣忠一郎 (たかがき・ちゅういちろう)  1944年高知県生まれ。 京都大教育学部卒 (臨床心理学専攻)。 大阪電気通信大教授を経て立命館大大学院応用人間科学研究科教授。 臨床心理士を目指す学生を教えながら病院精神科でカウンセラーを務める。 30数年間登校拒否問題に取り組み、 現在は登校拒否・不登校問題全国連絡協議会の世話人代表も務めている。


  宮古新報

【大野山林にきたえる集い】① (宮古島・沖縄)

【大野山林にきたえる集い】①

 県立宮古青少年の家 (安慶田昌宏所長) の2013年度主催事業 「大野山林にきたえる少年の集い」 が28日からはじまった。 宮古地区の小・中学校から42人が参加し、 6泊7日の日程で集団宿泊しながら競歩、 シーカヤックなど自然体験に挑戦し強い心・体を育む。 本紙では子どもたちが日々たくましく成長する姿を紹介する。

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大野山林にきたえる少年の集いで様々な自然体験に挑む
子どもたち=28日、 宮古青少年の家

 県立宮古青少年の家 (安慶田昌宏所長) の2013年度主催事業 「大野山林にきたえる少年の集い」 が28日からはじまった。 宮古地区の小・中学校から42人が参加し、 6泊7日の日程で集団宿泊しながら競歩、 シーカヤックなど自然体験に挑戦し強い心・体を育む。 本紙では子どもたちが日々たくましく成長する姿を紹介する。


自己紹介しながら1週間の活動へ意欲を語る子どもたち

 この主催事業は、 大野山林の自然の中で異年齢集団でのキャンプ生活を通し、 様々な自然体験に挑戦する中で助け合いの心や困難に打ち克つ精神力を育み 「生きる力」 の育成と心豊かな青少年の養成を図ることを目的に開催している。 今年は小学4年から中学1年までの42人の子どもたちが集まった。

 初日は入所式が行われ、 安慶田所長が強い体、 がまんする心、 挑戦する心を育てるなどの目的を紹介しながら、 「きょうから1週間、 あらゆることに挑戦する。 精いっぱい頑張ってほしい」 と激励した。 6班の班編成で初めて顔を合わせた子どもたちは緊張ぎみながら自己紹介し、 「1週間頑張っていきたい」 と意欲を見せた。

 仲間づくりゲームで交流を深めたあと午後4時から火熾し器具を使い、 互いの絆を深めることを誓い合いながら 「友情の火」 を灯した。 また木の枝を使ってマイスプーンやマイフォークも作った。

 初めて参加した前里洋慶くん(東小5年)は「池間島まで歩いて行くことが楽しみ。 長い距離なので頑張りたい」 と話した。 小学6年に続いて2回目の参加となった本村あろまさん(北中2年)も池間島を往復する競歩、 サイエンスセミナーを楽しみにしている様子だった。

 2日目の29日は池間島までの競歩に挑戦した。 午前7時半に出発し、 西辺小、 宮古特別支援学校、 狩俣小などで休憩を取りながら午後5時半ごろには池間小中学校に到着した。 テント設営し、 夜はオカガニの観察を行った。


 宮古新報
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category地域情報  time09:16

「しまくとぅば」 沖縄市で同好会結成へ(沖縄)

「しまくとぅば」語り継ごう 沖縄市で同好会結成へ
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笑築過激団の玉城満座長(左)の話を熱心に聞き入る
準備委員会のメンバー
=沖縄市・中央パークパベニューの「ゆんたくまちや」

 【沖縄】シルバー世代から若者に語り継ごう「しまくとぅば」を-と、沖縄市園田の親泊善雄さん、元小学校音楽教諭の玉城朝子さんらが呼び掛けた「市しまくとぅば同好会」結成準備会が24日、中央パークアベニューの「ゆんたくまちや」であった。

 親泊さんは「途絶えようとしている、しまくとぅば文化を後世に伝えたい」と話した。

 発足後、会ではしまくとぅばによる交流会や創作劇、コント、琉球文学の読み聞かせ会などを開きたいという。

 準備会では、笑築過激団の玉城満座長が「しまくとぅばあれこれ」の題で講話した。

 玉城座長は「うちなぁぐちは中国、大和口も入り交じったものも多く、それがしまくとぅばとして定着している。地域によっては隣接の集落でも発音の仕方で意味が異なる。それがしまくとぅばの妙味」と話し、自作の「ゴーヤーチャンプルー由来記(ユレーチ)」を熱のこもった一人芝居で披露した。

  (翁長良勝通信員)

  沖縄タイムス