2013-11-15



山原屏風水墨画で 国頭村安田の菊田一朗さん

山原屏風水墨画で 国頭村安田の菊田一朗さん
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手すき和紙に墨で描かれた「山原屏風」と菊田一朗さん
=8日、国頭村のウフギー自然館

 【国頭】
手すき和紙でできたびょうぶに墨の濃淡で描かれたやんばるの自然や動物たち―。
国頭村に住む菊田一朗さんは、安田のアトリエで「山原屏風」を制作している。
8日、国頭村のウフギー自然館(環境省やんばる野生生物保護センター内)で菊田さんの講演会が開かれ、菊田さんは「表面的な美ではなく有機的な循環の中で、やんばるの自然を表現したい」と作品に込めた思いを語った。

 山原屏風は、和紙から全て手作り。裏側もシダの葉が写し出され、絵には墨のほかにニカワやベニサンゴを使うなど、自然の素材にこだわって作られている。

 福島県出身の菊田さんが安田に来たのは8年前。
やんばるアートプロジェクトに参加するために安田を訪れ、「ここで制作したい」と移住を決めた。
菊田さんは「山原には子どものころにあった素朴な自然の姿が残っていた。懐かしい写真を見つけたような感覚だった」と話す。

 当初、西洋絵画も手掛けていた菊田さん。客観的な視点で描く西洋絵画より、主体的な視点で描く東洋絵画にひかれて水墨画にたどり着いた。菊田さんは「自然の中に自分自身が溶け込む。時空を超えた自然観がある」と東洋絵画の魅力を語る。

 菊田さんは「穏やかな気持ちを持って見えてくる物がある」と話し、自然を新たな視点で見つめ直す大切さを説いた。


  琉球新報
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category地域情報  time14:21

ハワイで沖縄芝居 、観客から高評価(OKINAWA)

ハワイで沖縄芝居 うない初公演、観客から高評価 null
喜劇「貞女小」を演じる劇団うないの役者たち
=10月27日、米国ハワイ州のハワイ沖縄センター
(同劇団提供)

 劇団うない(中曽根律子代表)が10月27日、米ハワイ州のハワイ沖縄センターで公演した。うないのハワイ公演は初めて。
ハワイは琉舞芸能が盛んだが沖縄芝居の上演は珍しい。
観客へのアンケートでは回答した170人中152人が「とても満足」と答えた。同月25日にはハワイ大学でワークショップも開いた。

 2011年の第5回世界のウチナーンチュ大会で、うない後援会がハワイ沖縄連合会に公演を提案したのがきっかけ。国際交流基金の助成を受け、出演者とスタッフ計23人が渡った。

 27日の演目は舞踊「芭蕉布」(間好子作舞)や歌劇「今帰仁祝女殿内」(上間昌成作)など。特に「芭蕉布」は郷愁を誘ったという。

 25日のワークショップは舞踊や喜劇を披露したほか、琉球大大学院博士後期課程の与那覇晶子氏と京都産業大の鈴木雅恵教授が、うないの歴史や幻想歌劇などについて紹介した。

 大道具は持参できなかったため、ハワイ沖縄連合会が手作りした。木は本物の鉢植えで再現した。琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会ハワイ支部は字幕製作などで、柳清本流柳光会は小道具を貸して協力した。収益はハワイでの経費を除いて同連合会に寄付した。

 中曽根代表は「初めてスタンディングオベーションをもらった。多くの人の協力で成功することができ感謝感激だ。また芝居を見せに行きたい」と話した。


  琉球新報

離島フェア始まる (沖縄)

離島フェア始まる 沖縄セルラーパーク那覇
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買い物客でにぎわう離島フェア2013の会場
=15日午前、那覇市奥武山町の沖縄セルラーパーク那覇

 県内18離島市町村と鹿児島県奄美市の特産品を一堂にそろえた「離島フェア2013」(同実行委員会主催)が15日、那覇市奥武山公園の沖縄セルラーパーク那覇で始まった。
17日まで。
119社・団体が1011品目を展示販売する。
9市村が11の離島食堂を出店し、各地の郷土料理も味わえる。開催時間は午前10時から午後7時。


  【琉球新報電子版】

  琉球新報

来夏から6隻体制へ 琉球海運(沖縄)

来夏から6隻体制へ 琉球海運
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琉球海運の所有船の6隻体制後も補修して継続使用されることになった貨物船「にらいかない」 「にらいかない」は継続使用 家畜輸送に不可欠

 琉球海運㈱(山城博美社長、本社那覇市)は、来年5月の台湾航路開設に伴い、9000㌧クラスの新造貨物船を導入し、所有船を従来の5隻体制から6隻体制に拡充。台湾航路開設で見込まれる貨物量の増加に対応するほか、余裕を持った配船で、台風など悪天時に欠航が多い先島航路などで安定運航を確保する。

 また、石垣を含め、県内から牛や豚など生きた家畜の九州への輸送に対応するため、新造船導入に伴い当初、更新が予定されていた「にらいかない」(5613㌧)を継続使用する。

 同社の宮城茂専務によると、通常、新造船を導入する場合は所有する古い船を売却し、所有船数を増やさないようにするが、同船は、同社の所有船で唯一甲板に屋根が付いていない構造で、生きた家畜を運ぶのに適した造りとなっている。石垣港からは、毎月のセリで落札された800頭~1000頭の子牛などを専用コンテナや牛輸送専用トレーラーに積み、九州まで輸送している。

 現在、石垣航路には3隻が使用されているが、来年5月以降は新造船を含めた4隻が就航することになり、「セリの日程に合わせた配船も可能になる」(同社)としている。

 また、同船はプレジャーボートなど小型船の輸送にも活用されている。

 同社では、所有船の6隻体制に向け、船齢が17年と古い同船の代替船も検討したが、船型や速度、荷役スタイルなどで県内向け貨物に対応できる船がなく、用船料も高いことから同船を補修し、継続使用することにした。

  八重山毎日新聞
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category地域情報  time09:40

豊かなむらづくり全国表彰・小浜島・沖縄

小浜島に農水大臣賞 豊かなむらづくり全国表彰
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豊かなむらづくり全国表彰で農林水産大臣賞を受賞した
小浜島の関係者ら(前列)
=14日午後、沖縄総合事務局 農業や伝統文化の継承を評価

 【那覇】
農林水産省と日本農林漁業振興会の表彰事業「2013年度豊かなむらづくり全国表彰伝達式」が14日午後、那覇市の沖縄総合事務局で行われ、竹富町の小浜島が農林水産大臣賞を受賞した。八重山からの受賞は03年の黒島以来10年ぶり。小浜島は、サトウキビ生産や伝統文化の継承、観光リゾートと共存した村づくりへの取り組みなどが評価された。

 式には、島を代表して小浜公民館の宮里彦一館長らが出席し、受賞を喜んだ。

 同事業は農林漁業と農山漁村の発展に資する目的で1979年から農林水産祭の中で行われている。沖縄県と北海道が一つのブロックとして毎年交互に推薦する形を取っており、今年は沖縄県が小浜島を村づくりの優良事例として推薦した。

 小浜島は全7部門のうち、むらづくり部門で受賞。「果報ぬ島の伝統文化とさとうきびでシマおこし」として、サトウキビや小浜大豆の生産、畜産、国の重要無形民俗文化財にも指定されている伝統行事の継承発展、リゾート施設と連携した地域おこしなどが評価された。

 宮里館長は「きょういただいた賞は、公民館活動を進めるうえでも大きなものになる。受賞に恥じない村づくりに励みたい」と喜びを語った。

 同席した川満栄長竹富町長も「権威ある賞で、竹富町の誇り。町全体に取り組みを広げていけるよう心がけたい」と述べた。

  八重山毎日新聞
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category地域情報  time09:36