2013-08-23



「出前ステージ」フィナーレ (南城・沖縄)

楽しみ届け地域に絆 南城「出前ステージ」フィナーレ
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全集落を回ったことを喜び、カチャーシーなどもあった
「地域めぐり出前ステージ」
=17日、南城市佐敷の外間公民館前

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フィナーレを飾った、三線奏者の大城貴幸さん
(手前)らによるコンサート

 【南城】
市内の集落を回って普段、市文化センター・シュガーホールを訪れる機会がない人に、同ホールで行われている公演の一部を知ってもらおうと、2006年から開催されてきた「地域めぐり出前ステージ」(南城市など主催)が17日、同市佐敷の外間区でフィナーレを迎えた。

 同ステージは旧4町村が合併して南城市が誕生した06年から始まり、毎年夏ごろに行われてきた。市民を中心に構成された市吹奏楽団「さしきウインドアンサンブル」によるコンサートや、同市出身の津波信一さんらによる舞台など多彩な催しで区民を楽しませてきた。

 同市の集落の数は70で、17日の外間区が最後の集落となり、同市出身で三線奏者の大城貴幸さんらのコンサートが同区の公民館で行われた。大城さん、太鼓奏者の與儀朋恵さん、宮城県出身で津軽三味線奏者の浅野祥さんによる演奏を区民が満喫した。また、全集落を回ったことを祝ってのカチャーシーもあった。

 ステージ終了後、大城さんは「いろいろな区を回ってきたが、喜んでもらえてうれしかった。出前ステージはこの区で最後だが、また新たな再出発だと思う。ステージでつくられた絆を忘れず、次の取り組みに生かしていきたい」と充実した表情で語った。


  琉球新報
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category音楽  time17:53

2013-08-22

宮古民謡にどっぷり4枚目のCDを発売(宮古島・沖縄)

宮古民謡にどっぷり4枚目のCDを発売
/東京在住の和田さん
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宮古民謡を収録した4枚のCDをPRする和田さんと
師匠の平良さん=20日、本社

 東京都に住む和田佳代子さん(30)が宮古民謡を収録した4枚目のCDを制作し、このほど発売した。母親が平良大浦出身で、旧盆や十六日祭(墓参り)など年に数回、里帰りするという和田さん。「宮古民謡は自分のルーツ。これからも時間を掛けて勉強、研究し歌っていきたい」と話した。

 CDのタイトルは「美ぎ島宮古島ぬあーぐ(歌)」。これまでに第1~第3集までが発売されている。
 今回発売された第4集には、和田さんの歌と三線で「四島の主」「伊良部トーガニ」など計15曲が収録されている。

 宮古民謡に出会ったのは4年前。平良西里の「重信民謡研究所」(平良重信主宰)に体験入学したのがきっかけだった。

 最初は三線で童謡などを弾いていたが、師匠の平良重信さんが「とにかく覚えが早い」と舌を巻くほど上達。レパートリーもどんどん増やして、これまでに宮古民謡を60曲収録。CD化に向け、さらに20曲準備しているという。

 宮古民謡保存協会コンクールの新人、優秀、最高の各部門で合格も果たし、来年は教師の免許取得に挑戦する。

 年に数回、宮古を訪れ平良さんから直接指導を受けているが、ほとんどが独学によるもの。「宮古民謡は壮大で奥深い。聞いていて心が躍動する。これからも歌の内容や歴史を勉強しながら、宮古民謡の魅力を伝えていきたい」と話した。

 平良さんは「もっと経験を積んで、周囲の人たちに影響や刺激を与えながらレベルアップを図ってほしい」と期待した。

 和田さんのCDは市内のレンタルDVDショップや
   空港などで 販売中。

    問い合わせは

   重信民謡研究所(電話75・5150)まで。

.宮古毎日新聞
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category音楽  time12:49

2013-08-06

魂 震わせる民族の記憶 (台湾・沖縄)

魂 震わせる民族の記憶 
桜坂アサイラム台湾スタイル


 那覇市の桜坂周辺を舞台に、音楽やアートが集結する“町フェス”「サクラザカ・アサイラム2013-台湾スタイルTCMウィーク」が7月27、28両日、桜坂劇場などであった。台湾の角頭(ジャオトウ)音楽と協力し、先住民たちの民族音楽をベースにしたアーティストが多数参加。沖縄、日本の音楽家やファンと交流を深め、土地の記憶が鮮やかなメロディーとともに交錯するアート空間を生み出した。

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民族の記憶を背負い、魂を震わせる声で涙を流しながら
歌う巴奈(Panai)=7月28日、那覇市の桜坂劇場

 台湾から東部先住民の音楽に即興を交えたスタイルで人気の陳建年(Pau-dull)や、東部プユマ族のボーカルユニット南王姐妹花(ナンワン・シスターズ)らが出演した。
 巴奈(パナイ)&Messageは子のために身を粉にして働く母親を歌う「レモンの花」などを演奏。ギターの静かなメロディーに巴奈が民族の記憶を背負い、魂を震わせる歌声を乗せる。Messageのメンバーが地の底から響くような声の調和を聞かせ、エイサーも踊って会場を沸かせた。

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周辺店舗の壁面に映像を投影するウォールプロジェクション。
雑貨市やワークショップなどとともににぎわった=7月28日、
那覇市牧志

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日本、沖縄、台湾の出演者が登壇し、声を合わせた
オールエンディング=7月28日、桜坂劇場

 最終日はタテタカコらのコラボレーション。タテが力強いボーカルで輪郭を描き、element of the momentがスイング感に満ちた演奏で彩りを加える。オトエホンが描く絵がスクリーンに映し出され、即興で合作する芸術作品が聴衆のイメージをふくらませる。
 最後は台湾のミュージシャンを含め、出演者が舞台に登壇して「太巴〓朗之歌」を合唱して締めくくった。

  (宮城隆尋)

※注:〓は「朗」の下に「土」


  琉球新報
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category音楽  time18:33

2013-08-01

迫力の声量と表現力 キュウ・ウォン・ハン(OKINAWA)

迫力の声量と表現力 キュウ・ウォン・ハン
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照屋江美子(右)とオペラアリアで共演するキュウ・ウォン・ハン。圧倒的な声量と表現力で来場者を魅了した=12日、那覇市のパレット市民劇場

 韓国ソウル出身のバリトン歌手キュウ・ウォン・ハンのリサイタル(カノンの会主催)が12日、那覇市のパレット市民劇場で開かれた。キュウはベルヴェデーレ国際声楽コンクールなど数々の受賞歴があり、日本では「題名のない音楽会」への出演などで知られる。オペラアリアから日本、韓国の歌曲まで、幅広い曲目をすさまじい声量と豊かな表現で彩り、来場者を圧倒した。
共演は関東を中心に活動する県出身の照屋江美子(ソプラノ)。ピアノは山岸茂人が務めた。

 リサイタルはシューベルト「ます」「野ばら」で幕を開く。
ヴェルディ「墓に近寄らないで」などを圧倒的な迫力で聞かせたかと思えば、トスティ「セレナータ」は叙情性豊かな旋律をみずみずしく奏でる。

 ヴェルディのオペラ「椿姫」から3曲を披露。
「ああ、そは彼の人か~花から花へ」は照屋が、熱情ほとばしるアリアを狂おしく歌う。キュウは「プロヴァンスの陸と海」で、息子を思う父親の心情を、心を震わせる響きに乗せる。「ヴィオレッタとジェルモンの二重唱」は2人の絶妙な掛け合いで来場者をドラマチックな一幕に引き込む。

 岡野貞一「故郷」でも味わい深い響きを醸し出したたほか、カッチーニ「アヴェ・マリア」は単純な歌詞の繰り返しを千変万化させる、キュウの表現の巧みさが際立った。

 金連俊「青嶺に住まう」(榎本潤編曲)は、韓国の山々に息づく自然の雄大さをゆったりとした旋律で描く。韓国民謡「舟歌」(榎本編曲)は漁師たちの威勢のいい「エヤー、テヤー」という掛け声が歌詞に含まれる印象的な曲。力強い旋律に、昔ながらの人々の豊かな暮らしぶりを映し出した。

 退場したキュウは鳴りやまない拍手で再び舞台に登場。アンコールに「見上げてごらん夜の星を」「芭蕉布」などで応え、来場者の喝采を浴びた。


  (宮城隆尋)


  琉球新報
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category音楽  time09:26