2012-11-21



「首里城明け渡し」上演へ (OKINAWA)

「首里城明け渡し」上演へ 
那覇市文化協会20周年公演

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「首里城明け渡し」の稽古に励む(右から)玉木伸、春洋一、与座朝惟、前川守賢、嘉陽田朝裕ら
=13日、浦添市の国立劇場おきなわ

 明治政府による「琉球処分」を題材にした沖縄芝居の琉球史劇「首里城明け渡し」(作=山里永吉、演出=与座朝惟、演技指導=玉木伸)が12月2日午後5時、那覇市民会館で上演される。沖縄俳優協会が1988年に同会館で上演して以来、約24年ぶり。米軍基地問題を念頭に、「第三の琉球処分」とも表現される今の沖縄の状況も重なる数々の名言が盛り込まれた史劇の大作として注目される。

 那覇市文化協会が創立20周年記念特別公演として主催し那覇市、沖縄俳優協会、琉球新報社が共催する。

 物語は、明治政府が琉球王国へ首里城明け渡しを迫る。親日本派の大和党・宜湾親方(玉木伸)と親中国派の支那党・亀川親方(春洋一)、さらに若者らが集う花染党の三つに分かれての争いが激化。
処分官・松田道之(普久原明)が武力的威圧の下で廃藩置県を通達し尚泰王(与座朝惟)は断腸の思いで首里城を明け渡す。出演は他に瀬名波孝子、伊良波冴子ら。

 同作は30年に初演されて人気を博し、1カ月余の長期にわたって上演された。戦後は松竹梅の三劇団合同で上演し、74年、88年などにも上演された。

 城を明け渡す際に尚泰王が唱えるつらね「戦世(いくさゆ)ん終(し)まち 弥勒世(みるくゆ)んやがて 嘆(なじ)くなよ臣下 命(ぬち)どぅ宝(たから)」は有名。「命どぅ宝」は平和を希求する沖縄の心を表す言葉として知られる。

 尚泰役の与座は「当時の国王の心を表現したい」と思いを語る。宜湾・亀川が議論する場面は当時の葛藤が浮かぶ。
玉木は「大宜見小太郎先生ら先輩方の演技を念頭に演じたい」、春は「史劇のせりふ使いを若手へ伝えるためにも、残したい作品」と強調した。

 「新むんじゅるー」(泉賀寿子演出)も上演。泉、島袋ゆかり、具志清健、高宮城実人が出演する。

 入場料は3千円。問い合わせは
  那覇市文化協会(電話)098(861)1909。

※注:高宮城実人の「高」は旧漢字


  琉球新報
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category沖縄観光  time19:17

来月23日に「うまんちゅ大行動」 (OKINAWA)

来月23日に「うまんちゅ大行動」 オスプレイ、米兵
 
普天間基地周辺で1万人規模のデモ行進を行う「オスプレイ撤去! 米兵による凶悪事件糾弾! 怒りの御万人(うまんちゅ)大行動」が12月23日に実施される。
実行委員会準備会は20日、那覇市の教育福祉会館で会合を開き、日時を決めた。普天間基地へのデモ行進と集会を計画している。

 沖縄平和運動センターなどは「かつてない規模のデモ行進だ」と話している。29日に実行委員会の結成総会を行う。

 準備会には約40人が参加。同センター、普天間爆音訴訟団、嘉手納爆音訴訟団、平和市民連絡会、命どぅ宝・さらばんじの会、中部地区労、全国平和フォーラムが世話人団体となり、実行委への参加をさまざまな団体に呼び掛けている。

 「大行動」は当日、午前11時から宜野湾海浜公園屋外劇場でプレイベント、正午から集会を開く。その後、大山ゲートまでデモ行進し、ゲート前で抗議集会を開催する。

 当初、県民大会実行委の東京要請行動と同じ12月16日に実施する計画だったが、衆院選投開票日と重なることから日程を変更した。23日は3連休の中日に当たるため「県外からも参加しやすい」としている。


琉球新報

「基地撤去は米兵のため」 (OKINAWA)

「基地撤去は米兵のため」イラク帰還兵共闘訴え
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軍隊の構造的暴力について語るヒューズさん(左)と
ウールソンさん(右)=20日、那覇市・県立博物館・美術館

 イラク戦争に従軍した退役米兵らでつくる「反戦イラク帰還兵の会」のメンバー、アーロン・ヒューズさん(30)とアッシュ・ウールソンさん(31)が20日、那覇市の県立博物館・美術館で講演した。
米軍普天間飛行場のゲート封鎖を挙げ、「沖縄の強い意志は必ず勝利する。米兵がわが家に帰って人間性を回復するには、基地撤去による解放しかない」と、基地内外の共闘を呼び掛けた。

 イラク駐留米軍の装備は劣悪で、ヒューズさんが運転するトラックには地図も通信機器もなかったという。
「軍は末端の兵士のことなど気にも掛けない。攻撃されたのに、助けを呼ぶことさえできなかった」と告発。
「オスプレイに乗る米兵は危険を知っている。彼らも助けを求めているのではないか」と案じた。

 兵士も軍隊の構造的暴力の被害者だとして、「寛容と共感だけが、非人間化教育を打ち砕く。共に軍事占領を終わらせよう」と訴え。海兵隊の合言葉を引用し、米兵に「常に忠実であれ。上官の命令でなく自分の良心に」と求めた。

 講演後、相次ぐ事件について「兵士は責任を取るべきだ」とする一方で、「イラクや沖縄の人々を人間と見ないよう訓練されることで、自分自身も人間と考えられなくなっている」と指摘した。

 ウールソンさんは「今は米国人のほとんどが沖縄を知らない。基地が撤去され、兵士ではなく観光客として訪れるしかなくなれば、この美しい島は米国でも有名になるだろう」と期待した。

 講演を聞いた那覇市の大村博さん(71)は「事件は許せない。だが、洗脳の被害者である兵士の苦しみを共有し、解放してあげることが敵味方を問わず刻銘する平和の礎の精神、ウチナーンチュの心だと思った」と話した。

  沖縄タイムス

金武上空を低空旋回 (金武・OKINAWA)

オスプレイ:金武上空を低空旋回
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重低音を響かせ、米軍普天間飛行場を離陸するオスプレイ
=20日午後12時13分

 【中部・北部】米軍普天間飛行場に強行配備されたオスプレイは20日午前8時54分から午後3時45分の間に3機が離陸し、本島北部で激しい訓練を繰り返した。
金武町では病院や住宅上空をヘリモードで低空旋回飛行
する姿が確認された。

 同町では同日午後1時すぎから同3時半ごろにかけて、機体番号「11」が低空飛行。目撃した国立病院の女性職員は「きょうは訓練が特にひどい。騒音で、電話の話し声も聞こえず中断するくらいだ。どうにかしてほしい」と訴えた。

 「08」は名護市久志のキャンプ・シュワブ内着陸帯で午前10時17分から約30分間、9回の離着陸を実施。目撃した大城敬人市議は「これまでにない回数の多さだ」と話した。「03」は同日午前10時ごろ、国立沖縄高専近くの着陸帯で離着陸訓練した。

 名護市はこの日初めて、久辺小学校に騒音測定器を設置、来週まで測定する。

 この日、夜間訓練はなかったが、普天間飛行場では午後10時を過ぎてもエンジン調整が続き、周辺に重低音が響いた。また同飛行場には午前8時42分、山口県の岩国基地所属とみられるFA18戦闘攻撃機が飛来した。

  沖縄タイムス

使おうウチナーグチ 全校に冊子 (那覇市・OKINAWA)

使おうウチナーグチ 那覇市教委が全校に冊子

 那覇市教育委員会は市内小中学校54校に対し、ウチナーグチの小冊子(約3万4千冊)を年度内に制作し、来年4月にも市内の全小中学生約3万人や教職員らに配布する方針を決めた。若者を中心にウチナーグチ文化の衰退が懸念される中、学校現場でのウチナーグチの普及・啓発につなげたい考えだ。
県内自治体初の試み。市教委は「子どもたちがウチナーグチを
学ぶ入り口になってほしい」と話しており、ウチナーグチの普及活動に本格的に乗り出す。

 那覇市は市議会11月臨時会初日の20日、一括交付金を活用した事業として986万円を計上した予算案を提案した。

 制作予定の小冊子には「ハイサイグスーヨーチューウガナビラ」(皆さんこんにちは)や「ニフェーデービル」(ありがとうございます)、給食時などに使う「クワッチーサビラ」(いただきます)など、学校生活で使う身近な言葉を中心に掲載する方針だ。
内容検討に当たっては市教委内に検討委員会を設けるほか、市文化協会などにも助言を求めていく考え。
小冊子は国語や総合学習の時間のほか、子どもたちが生活の中で気になった言葉を自ら調べるなどの活用法を想定している。

 那覇市文化協会うちなーぐち部会の名嘉山秀信事務局長は「学校教育にウチナーグチを取り入れてほしいというのが願いだったので歓迎する。継続的に取り組んでほしい」と喜んだ。

  (知念征尚)


  琉球新報

 自然の豊かさが充満(八重山の民話・沖縄)

『なぜなぜ八重山の民話』 自然の豊かさが充満
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『なぜなぜ八重山の民話』大石直樹再話
 沖縄自分史センター・1600円

 民話は本来、本で読むものではなく誰かが語るのを聞くものであった。だから、1973年以降の県内民話調査で7万3千話もの話が記録されたと知っても、それを聞いたのは調査に参加した人々であり、ほとんどの県民はその内容を知らない。その豊かさを知らない。

 そんな民話伝承事情の中で、希有(けう)な民話集が出版された。再話者の大石直樹さんは、家族から多くの民話を聞いた体験を持つ。そのことがどれほど貴重なことか、この本を読んで実感した。

 「神様は、人間が好きだったわけさあ」。彼に話をしたおじいさんの口癖だったというが、本に書かれる話もやさしく、愛情深く語られている。話ごとにアンガマのウシュマイとンミーのコメントがあり、実際に語りかけられたように温かい気持ちになる。

 先日、ある集会で、本物の火、炎を見たことが無い小学生が増えていると聞いた。最近はガスコンロでなくても料理ができる。「火は、熱いの、痛いの」そう聞かれて、便利さの中で子ども達に伝わってないこと、伝えてないことが多いことに気づきがくぜんとした。

 だから今こそ、この本を読んでほしい。子ども達に読み聞かせてほしい。便利さとは無縁だけれども、私達を取り巻く自然の豊かさが充満している。

 八重山だけでなく、まだ沖縄中でニヌファ星(北極星)もムリ星(昴)も見られるし、元は牛だったというクジラに会うこともできる。話に登場する草木も動物も魚達も、まだ身近に見ることができる。子どもも大人も「ああ、そうか、そうだったんだ」納得する話がいっぱいだ。これこそ子ども達に伝えたい。

 本の最後にかなり詳しい登場物の説明と、神様、人間、動植物の相関図が描かれている。子どもの時に聞いた話を「なぜ、なぜ」と思いながら調べ続け、出来上がったのだろうと思うと、これを見るのも楽しい。

 (大田利津子・沖縄県子どもの本研究会事務局長)
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 おおいし・なおき 1960年、竹富町小浜島に生まれる。八重山毎日新聞記者を務め、書籍編集者。詩人。「詩集 八重山讃歌」で第31回山之口貘賞受賞。


  琉球新報
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categoryお知らせ  time09:29

伊良部地区三校合同学習発表会 (宮古島・沖縄)

伊良部地区中高一貫三校合同学習発表会
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 「今輝く、 三つの夢が この時間 (とき) から」 をテーマに、 中高一貫三校合同学習発表会が20日、 伊良部公民館で開催された。
伊良部中、 佐良浜中、 伊良部高校の生徒たちが学校生活を通して学んだことや、 この日のために練習してきた合唱など表現活動の成果を発表した。

 この取り組みは 「夢実現」 を育む中高一貫教育のもと、 連携して教育活動を展開するなかで3校の生徒たちが日ごろから学習していることを発表し、 互いの活動の良さを知る目的で開催しているもの。

 全校生徒で合唱を披露した伊良部中の生徒たちは 「白いライオン」、 「道」 の2曲で74人の心を一つに歌い上げて、 美しいハーモニーを会場いっぱいに響かせた。

 佐良浜中の生徒たちは書道パフォーマンスを披露。 音楽に合わせて筆を走らせ、 希望に満ちた未来にむけて 「躍進」 の2文字を完成させた。

 伊良部高校の自然クラブは伊良部におけるオキナワキリギリスの分布調査研究を発表し、 「伊良部地区におけるオキナワキリギリスの分布は下地島のみに限られている。 サトウキビなどの農薬の影響と形態的な特徴から、 下地島が生息するのに適した環境であるといえる」 と結論付けた。

 このほか 「第32回全国豊かな海づくり大会作文コンクール」 で環境大臣賞を受賞した伊良部中3年の池間かおりさんによる弁論 「海の道」 など、 各校代表生徒による発表や地域学習での取り組みなどが紹介された。 最後は3校の生徒全員で 「翼をください」 を合唱し、 発表会を締めくくった。


  宮古新報

TPP阻止へ1000人結集 (宮古島・OKINAWA)

サトウキビ農家ら、TPP阻止へ1000人結集
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 【那覇支局】
環太平洋連携協定 (TPP) 交渉参加阻止とサトウキビ政策確立を目指した県農業代表者集会 (主催・県さとうきび対策本部など) が20日、 豊見城市立中央公民館で行われた。
宮古など各地区の生産農家ら約1000人 (主催者発表) が結集し、 拳を突き上げて反対をアピール。
地域経済へ壊滅的な打撃を与えかねないと懸念し、 政府に対して参加断念を強く求めた。

 同対策本部の小那覇安優本部長 (JA沖縄中央会長) は、 野田佳彦首相が同日の日米首脳会談で日本側の参加表明を見送った一方、 依然として推進する姿勢を崩さない状況を非難。
「沖縄の農業を守るため、 交渉への正式参加を断固として反対する。 サトウキビ生産者が安心して取り組める政策を強く求める」 と訴えた。

 集会ではこのほか、 仲井真弘多知事や県議会の喜納昌春議長があいさつに立ち (ともに代読)、 政府への要請に全力を傾注する方針を伝えたほか、 県選出の国会議員らも登壇して団結を呼びかけた。

 宮古地区からも農家ら約30人が参加した。 下地昌明多良間村長は、 TPP参加による離島経済への悪影響を懸念。 「今のままで参加すれば、 離島での経済活動は成り立たないことが十分に考えられる。 どういう対策を講じるのか、 政府の具体的な説明もない」 と危機感を募らせた。

 城辺地区さとうきび生産組合の照屋秀雄組合長は 「TPPによって宮古の農家は壊滅的なダメージを受ける。 生産者みんなの考えは一致している。 団結をアピールし、 阻止実現に向けて取り組んでいきたい」 と言葉に力を込めた。

 集会では
▽TPP交渉への参加阻止
▽糖価調整制度の堅持と財源確保
▽甘味資源作物交付金水準の引き上げ
▽基金制度による新たな増産対策事業の創設
などを求める決議が満場一致で採択された。
年内又は年明けの早い時期にも上京し、 関係各所へ
要請を行う。


  宮古新報
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category地域情報  time09:16

ワーガニ回しなど盛況 ( 城辺地区運動会、宮古島)

城辺地区運動会、ワーガニ回しなど盛況
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4学区の住民が参加して各種競技を通して交流を深めた
=18日、 城辺陸上競技場

 城辺地域づくり協議会 (饒平名健次会長) 主催の第2回城辺地区運動会が18日、 城辺陸上競技場で行われ、 城辺、 福嶺、 西城、 砂川の4学区から多数の老若男女が参加し、 リレーや玉入れ、 綱引きなどの各種競技を通して親睦を深め合った。

 城辺地区に住む住民同士の親睦を深め、 結束を固めることで地域力を育むことが目的。 市町村合併後、 城辺地区では、 「ふれあいまつり」 と並ぶ一大イベントの一つに数えられている。

 開会式では饒平名会長が 「家族で楽しめるプログラムを用意した。 最後までがんばろう」 と主催者あいさつ。 来賓の長濱政治副市長が参加者を激励した。 ラジオ体操で体をほぐした後、 各種競技が行われた。

 競技は、 小学生男女によるなかよしリレーを皮切りにスタート。 スウェーデンリレー、 お菓子ひろい、 牧草ロール回し競走、 ワーガニ回し競走、 自転車競走、 竹馬競走などのユニークな競技も行われ、 会場を沸かせた。

 午後からは65歳以上のお年寄りたちによる玉入れ競技、 女子綱引き、 男子綱引きなどを展開。 最後は全員でクイチャーを踊り、 盛会のうちに幕を閉じた。



  宮古新報
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category地域情報  time09:11